コロナ禍でも廃れない握手の文化ー米国から


地球だより

握手

 

 昨年の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米国でもあいさつする時の習慣である握手やハグを避け、社会的距離を取るようになった。しかし、ワクチンを接種する人が増える中で、再び目にするようになった。

 5月にキリスト教会が主催するバーベキューイベントに参加した時、受付で緑、黄、赤の3種類のリストバンドのうち一つを選ぶように言われた。それぞれ、緑は握手やハグをしてもOK、黄は肘であいさつする程度なら大丈夫、赤は社会的距離を保ちたいという意思を示すものだ。

 筆者は少し迷った末に黄色を選んだが、周りを見回すとほとんどの人が緑を着けていた。ワクチンを受ければ、安心という認識が強いようだ。

 また、シンクタンクの講演会で、久しぶりに対面で再会したと思われる参加者たちが握手やハグをしているのを見掛けた。その是非はともかくとして、少なからぬ米国人にとって接触を伴った感情表現は引き続き重要なものであることを感じさせられた。

 ワクチン接種後に握手を再開することの是非については、専門家の間でも意見が分かれ、一切握手をすべきでないという考えがある一方、顔に触れる前に手を洗えば問題ないという見解もある。

 最近では、デルタ株の流行を受けて、マスク着用などの規制も再び強化されるようになった。パンデミックを機に感染症予防のため、しばらく握手やハグを控える人もいるだろうが、長年、根付いてきた習慣が今後、完全に廃れるということはありそうにない。

(Y)