上昇気流
黄金色に輝いたイチョウの葉が落ち、足元の…
黄金色に輝いたイチョウの葉が落ち、足元の絨毯(じゅうたん)の道を踏みしめるようになると、コートを突き抜ける寒さに冬を実感するように。1年の締めくくり月の師走も、残すところ3週間余となった。 ひと足先に、気流子独断の今…
「賀状書くうすき縁となりにけり」…
「賀状書くうすき縁となりにけり」(岡部十絲子)。このところ、駅前などで年賀ハガキの出張販売を見かけるようになった。12月の風物詩になっているといえそうだ。 といっても、年賀状のことを考えるのはちょっと早い気もする。余…
加賀金沢は、藩主前田家のもとで独特の…
加賀金沢は、藩主前田家のもとで独特の料理文化が生まれた。朝原雄三監督の映画「武士の献立」は、加賀藩の料理頭を務めた舟木安信とその妻を主人公にしている。 武芸を志すものの兄の急逝で料理人の役を継ぐことになった、高良健吾…
今年の「流行語大賞」に選ばれたのは四つ。…
今年の「流行語大賞」に選ばれたのは四つ。「今でしょ!」「倍返し」「じぇじぇじぇ」「お・も・て・な・し」。四つもあるのは、流行語の「豊作」を物語る。が、この中から強いて一つを選ぶとすれば、予備校講師林修さんの「今でしょ!…
東京のJR御茶ノ水駅から聖(ひじり)橋を…
東京のJR御茶ノ水駅から聖(ひじり)橋を渡ったところに湯島聖堂がある。かつて幕府の昌平坂学問所のあったところだ。孔子廟(びょう)をはじめとする建造物は昭和10年の再建だが、4年前に修復工事が完成して厳粛さを感じさせる。…
生鮮野菜や果物、パン類など生活必需用品が…
生鮮野菜や果物、パン類など生活必需用品が総じて高唱えだ。キャベツやレタスは1玉248円、きゅうりが4本200円、イチゴ1パック400円、街のスーパーを覗(のぞ)くとこんな具合。 アベノミクスで景況感は改善しているが、…
師走の街角で、お巡りさんが自転車の通行に…
師走の街角で、お巡りさんが自転車の通行について注意・指導するのを目にするようになった。1日から施行された改正道路交通法の一部で、どちら側でも通行していた自転車の路側帯の通行が、車道と同じ左側に統一された 。 ブレーキ…
米国の第5代大統領モンローがいわゆる…
米国の第5代大統領モンローがいわゆるモンロー宣言を出したのは、1823年のきょう。当時、ロシアによる米西部沿岸への進出や、ヨーロッパ諸国の南アメリカへの干渉の動きがあった。 モンローは議会に寄せた教書の中で、他国の拡…
「町を行く人々に十二月来し」(串上青蓑)。…
「町を行く人々に十二月来し」(串上青蓑)。きょうから12月、暦の上で「師走」になる。何の予定も仕事もなくても、年末はあわただしさを感じるが、それも毎年のことで変わらない。 1年のうちで特別に感じる月は、やはり年の始め…
10月頃地方の田園地帯に行くと、至る所に…
10月頃地方の田園地帯に行くと、至る所に黄色い花が群生しているのを目にする。セイタカアワダチソウというキク科の多年草で「要注意外来生物」である。繁殖力が強く、どんどんその版図を広げ、ススキなどの群生地を侵食している。 …
「男のくせに」という発言はセクハラだ、…
「男のくせに」という発言はセクハラ(セクシャルハラスメント=性的いやがらせ)だ、という基準を厚生労働省がこのほど決定した。来年7月から実施される。法律ではないので、逮捕されることはなさそうだ。 となれば、「男らしさ」…
今年はリヒャルト・ワーグナーの生誕200年に…
今年はリヒャルト・ワーグナーの生誕200年に当たり、彼の壮大な楽劇が演奏される機会が多かった。このワーグナー・イヤーの最後を飾っているのがドイツ映画「ルートヴィヒ」だ(12月21日公開)。 ドイツ映画界が20億円の費…
東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれて…
東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれている東京モーターショー。国内市場では若者の車離れが販売低迷の一因となっているため、日本メーカーは車の魅力をアピールしている。 トヨタ自動車は立ったまま体重移動するなど直感的に操…
東京・富岡(江東区)にある富岡八幡宮…
東京・富岡(江東区)にある富岡八幡宮(深川八幡)は江戸勧進相撲発祥の地として知られ、境内に「横綱力士碑」が建つ。本殿右奥にある重さ五千五百貫(約20㌧)の豪壮な石碑がそれだ。ここに横綱白鵬が自身の名を刻したのは2007…
三遊亭小遊三師匠の「蒟蒻問答」を…
三遊亭小遊三師匠の「蒟蒻(こんにゃく)問答」を新宿・末廣亭で聞いた。旅僧に禅問答の“他流試合”をしかけられたにわか住職は、おろおろするばかり。 住職の代役に立ったのがこんにゃく屋の主人。肝が据わっていて、口もきかず耳…
先にこの欄で、日本の紅葉を見るために…
先にこの欄で、日本の紅葉を見るために海外から多くの観光客が訪れるようになったと記した。その理由は、日本の紅葉が海外ではあまり見られないほど色鮮やかなことがある。特に、モミジが紅葉する景色が珍しいという。 もちろん海外…
東京から南に1000㌔、小笠原諸島に…
東京から南に1000㌔、小笠原諸島に日本の新しい領土が誕生するかもしれない。海上保安庁によると、西之島の500㍍沖に海底火山の噴火によって出現した陸地は、長さ400㍍、幅200㍍、高さ約30㍍に“成長”している。 そ…
『森鴎外の「智恵袋」』(講談社学術文庫)…
『森鴎外の「智恵袋」』(講談社学術文庫)という本がある。明治30年代前半、鴎外30歳代後半の時期に新聞各紙に連載したものをまとめ、ドイツ文学者小堀桂一郎氏の訳をつけて昭和55年に刊行された。鴎外は当時、低迷期にあった。…
「山の日」を国民の祝日にしようという…
「山の日」を国民の祝日にしようという「全国『山の日』制定協議会」の設立総会が今月、東京都内で開かれた。同協議会会長に就任したのは、かつて東大スキー山岳部で活動した谷垣禎一法相。 「一人でも多くの人に山との関わりを考え…
来年3月に日本人初の船長に就任する…
来年3月に日本人初の船長に就任する若田光一さんが活躍中の国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」では、今回も様々な実験が行われる。 「無重力」が骨量減少に与える影響を調べるメダカ実験、宇宙放射線の生殖細胞…
近くのスーパーの花壇で毎年クリスマスごろ、…
近くのスーパーの花壇で毎年クリスマスごろ、独特の深緑葉の間に品のいい白い小さな花を咲かせるヒイラギが、もう花を付けているのを見て驚いた。神奈川県に住む友人は、近くでボケの花が咲いたと言ってくる。平年より暖かかったり寒か…
われわれがよく目にする世界地図では、…
われわれがよく目にする世界地図では、北極海に面するグリーンランド(デンマーク領)が、あたかも大陸のように広く見える。これはメルカトル図法と言って、緯度が高くなるほど大きく描かれている。 実際は約217万平方㌔㍍で、日…
「小春日や石を噛みゐる赤蜻蛉」(村上鬼城)…
「小春日や石を噛みゐる赤蜻蛉」(村上鬼城)。「小春」というのは春ではなく、11月頃の春のような穏やかな気候を指す季語になる。だから、この言葉で春の暖かさを表現するのは間違い。それにしても日本語は難しい。 昨日は小春日…