[地球だより]
蔓延するワクチン不信ーフランスから
地球だより 新型コロナウイルスのワクチンを接種するべきかどうかがフランスで熱い議論になっている。 英アストラゼネカ製ワクチン接種後に10人以上が死亡したものの、因果関係が確認されていない。実際にワクチン接種の希望者は…
接種でも「割り込み」横行ーフィリピンから
地球だより ようやく新型コロナウイルス用のワクチン接種が開始されたフィリピンだが、優先順位を無視して接種を受ける人々が相次ぎ、波紋を呼んでいる。 政府のガイドラインでは最前線の医療従事者から接種を開始する手筈(てはず…
ルクソールの王家の谷ーエジプトから
地球だより エジプトを旅して格段に印象が強い場所が、同国王朝時代の首都ルクソールのナイル川西岸にある「王家の谷」だ。草木一本もない巨大な岩山の数々を眼前にしたショックは、忘れることのできない光景として脳裏に刻み込まれて…
銀行マンは庶民の味方ー韓国から
地球だより マイホーム購入はこちらでも多くの人にとって人生の目標の一つだ。だが、新婚世帯や庶民にとってはまだ「高嶺の花」。特に首都圏では近年の不動産価格高騰でハードルは高くなるばかりだ。そこでいきなり買うより、まずは賃…
名前は「鮭魚」で寿司食いねぇー台湾から
地球だより 日本では恥をかくことを「名を汚す」と表現する。「家名」などというやや古めかしい言葉もある。「名前」というものを尊重し、大切にしていることの表れだろう。 先日、台湾では改名をめぐる社会問題が起きた。発端は、…
食用昆虫国際市場デビューーベトナムから
地球だより 東京・渋谷のパルコに昆虫食レストランが出店して、話題になったことがある。ベトナムの首都ハノイ市ダイラー通りには、もっと古い人気の昆虫食レストランが存在する。 メニューは、日本人にもなじみのあるイナゴから、…
外出制限緩和も我慢の春ー米国から
地球だより 最近、米首都ワシントン周辺でも寒さは消え、徐々に春らしい気候になってきた。それにつれ、人々が外出する機会も増えている。 携帯電話の動きを追跡しているメリーランド大学の研究者によると、昨年、新型コロナウイル…
バチカン コロナ禍、高齢者直撃 オーストリアから
地球だより 新型コロナウイルスは世界でその猛威を振るっている。バチカンのローマ教皇庁も例外ではない。高位聖職者の中でもコロナ感染で犠牲になったケースが報じられている。高齢者集団バチカンではコロナの感染危険はどの国より高…
女性たちの抗議行動ーネパールから
地球だより ネパールでは女性への暴行事件がデモに発展している。下校途中だった生徒バギラティ・バッタさんが行方不明になった翌日、自宅がある西部バイタディ郡の村に近い渓谷で遺体で発見された事件を発端としたものだ。 事件が…
野球でアラブ諸国と交流ーイスラエルから
地球だより あまり知られていないが、イスラエルにもイスラエル野球協会(IAB)が存在する。 1986年にIABが設立されて以来、地道に実績を積み重ねたナショナルチームは、アフリカ・欧州2020オリンピック予選で優勝し…
心に沁みた慰労の言葉ー韓国から
東日本大震災から10年となった日に合わせ、ソウルでは日韓両国の関係者による記念行事が行われた。 相星孝一駐韓日本大使は、当時いの一番に海外から救助に駆け付けてくれた韓国国際救助隊の隊長に感謝状を授与し、津波の被害から…
古代の知恵を伝える「カレバラの日」ーフィンランドから
地球だより 2月28日は「カレバラの日」、いわゆる文化の日だった。カレバラはフィンランド、特にカレリア地方で口頭伝承されてきた6万もの詩、民謡、伝説、神話を、冒険家であり医師でもあるエリアス・リョンロートが編集した民族…
郷愁を呼び覚ますオアシスーブラジルから
地球だより 先日、日本の食料品を売っている個人商店で買い物をした。支払いを済ませて帰ろうとしたところ、商店主に呼び止められた。買い物袋をレジに置いたまま帰るところだったのだ。 商店主は「お客さん、やっぱり日本人だよね…
盛り上がるバカンス計画ーフランスから
地球だより フランスは英国の変異株などの新型コロナウイルスの感染拡大が鎮静化せず、1日2万人の新規感染者が出ている状況だ。しかし、すでに夏のバカンスに向け、計画を練る人々が増えている。 「フランス人にとってバカンスを…
足並みそろわぬ旅行規制ーフィリピンから
地球だより コロナ禍で海外観光客が見込めないフィリピンでは、国内旅行を活性化させて経済を回そうという試みが行われている。その一環として政府は、州をまたぐ旅行に必須だったPCR検査や許可証を全国的に撤廃すると発表した。 …
砂漠の自然を満喫ーエジプトから
地球だより エジプトはナイル川流域を除けば砂漠で、その広大さは表現のしようがない。カイロから比較的近いオアシス、バハレイヤ・オアシスを旅すると都市部で全く体験できない砂漠の自然の奥深さを満喫できる。 ホテルに荷物を置…
いずこも家では女性優位ー韓国から
地球だより 女性蔑視発言をしたとして東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任に追い込まれたドタバタ劇はこちらでもニュースになったが、儒教精神などの影響で長く女性蔑視の歴史があった韓国でも近年は政府をはじめ「…
「赤と黄」の通過儀礼ータイから
地球だより タイ人の誇りの一つは、近隣国が西洋諸国の植民地となった時代にも独立を維持してきた歴史にある。それが可能になったのは、インドシナを植民地にしたフランスとインドを植民地にした英国に対し、中立の中間線が必要と説い…
長い停電への不安ー米国から
地球だより 先週、電力会社から注意を促すメールが届いた。翌日降ることが予想されていた雪によって、停電が起きる可能性があるという。 送電線に雪が積もったり、木が電線に倒れたりすることで「停電が数日間続く可能性もあり、そ…
「母乳」は女性蔑視かーオーストリアから
地球だより 英国のブライトン、サセックス両大学クリニックの産科病棟関係者は今後、出産に関して性的に中立なジェンダーニュートラルな用語を使用しなければならなくなったという。 両クリニックに従事する助産師と産婦人科の医師…
英製インド産ワクチンは救世主ーネパールから
地球だより ネパールでは、2008年に王政が廃止されたが、昨年末から特に王政復古のデモが広がっており、このデモの直接的原因は「政府のコロナ対策の失敗」であると地元有力紙は分析している。 たとえ王政復古で国王がコロナ禍…
驚きのレンタカーシステムーイスラエルから
地球だより イスラエルでは、1カ月以上に及んだ3度目のロックダウン(都市封鎖)が明けて、家族や友人宅を訪問したという話をよく耳にした。 あるユダヤ人の友人からは、週末にエルサレムの実家に帰った時の話を聞いた。現在は車…
旧正月連休は針の筵ー韓国から
地球だより 旧暦1月1日を韓国では「ソルラル」と言って、陽暦の元旦より盛大に祝う習慣が今も続いている。今年は今月12日がその日だったが、元旦でもないのに新年のあいさつを交わすのは何年こちらに居ても慣れないものだ。 通…