長い停電への不安ー米国から


地球だより

 先週、電力会社から注意を促すメールが届いた。翌日降ることが予想されていた雪によって、停電が起きる可能性があるという。

 送電線に雪が積もったり、木が電線に倒れたりすることで「停電が数日間続く可能性もあり、それに備えるようお勧めする」とあった。

 寒波の影響で大規模停電が起きているテキサス州の厳しい状況を思い、少し不安になった。寒い中、暖房やIH式の電気コンロが使えない状態で家族4人が数日間過ごすのは過酷だ。

 しかし、電力会社からのメールに気付いたのが夜遅い時間だったので、買い出しに行くなどの時間はなかった。何事もないよう祈るほかなかった。

 幸い翌日は午前中にみぞれが少し降った程度で予想されたほど大雪とはならず、停電も起きなかった。だが、筆者の住むバージニア州の一部地域では、先週降った雪で数日間にわたって停電が続いたという。

 以前、地方に住む知人から、停電が頻繁に起きるため、自家用発電機を持っていると聞いたことがある。そこまでではなくても、万が一のために水や食料、懐中電灯など最低限の備えは必要だと思わされる。

 日本は、台風や地震などによる停電もあるが、世界と比べると少なく、インフラは全般的に安定している。しかし、日本でもこの冬、電力自由化が招いた電力不足により節電を迫られるなど、他人事(ひとごと)とはいえなくなっているようだ。

(Y)