砂漠の自然を満喫ーエジプトから


地球だより

 エジプトはナイル川流域を除けば砂漠で、その広大さは表現のしようがない。カイロから比較的近いオアシス、バハレイヤ・オアシスを旅すると都市部で全く体験できない砂漠の自然の奥深さを満喫できる。

 ホテルに荷物を置き、四輪駆動車で砂漠のど真ん中に案内される。白っぽい砂や茶褐色の砂、波打つ砂丘の景色を通り抜け、所々に散らばる風化した岩石群は自然の代表作の一つだろう。巨大な石灰岩がキノコや鳥の頭などいろんな形に見える。莫大(ばくだい)な数の彫刻群だ。

 周りが暗くなってからは夜空に輝く満天の星だ。周囲には一切の建造物がないことから東西南北、見渡す限り星空だけで、天の川がはっきりと横たわり、北斗七星をはじめとする星座に手が届かんばかりの感覚に包まれる。何という贅沢(ぜいたく)な瞬間だろう、満天の星を独り占めしている感覚に陥るのだ。

 ロマンチックと言えばロマンチック。花火かと見間違うように、流れ星が飛び交うかと思えば、周囲からは、キツネの気配も感じられる。彼らは、われわれが料理する臭いを嗅ぎつけて残飯を狙いにやって来るのだが、人間に危害を加えることはないので安心だ。

 夜はテントで就寝だが、夏なら外で一人、大の字に寝ることも可能だ。トイレは無いので、岩陰を探して済ませる。目が覚めれば朝日が昇り、時々刻々、光の強さの変化を味わうことができる。

(S)