野党混乱で「55年体制」復活へ


櫻田 淳

東洋学園大学教授 櫻田 淳

 このたびの衆議院議員選挙に際して、自民・公明の政権与党が獲得した議席は、総議席の3分の2を超えた。これに加えて、このたびの選挙は、民進党が「保守系」と「リベラル系」に割れただけの結果に終わった。自民、公明両党の党勢がおおむね変わらないという結果は、与党よりも野党の動向に関心を向けさせる。

 まず、希望の党の党勢における「竜頭蛇尾」の結末こそ、今次選挙の象徴する風景として語られるかもしれない。その「竜頭蛇尾」の要因として挙げられるのは、次の二点である。


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