中国の脅威「認識深まった」 米国務長官 アジア歴訪


 アジア歴訪中のポンペオ米国務長官は29日、訪問先のベトナム・ハノイで、アジアで中国をめぐる「潮目が変わり」、中国の政策が米国とアジア各国にとって脅威になっているという認識が強まってきたとの見方を明らかにした。

 ポンペオ氏はワシントン・タイムズに対し、「この地域内の広い範囲で、民主主義国とのパートナーシップが良い結果につながるという認識が共有されるようになってきたと思う」と述べ、中国による覇権拡大に対抗する米国主導の取り組みが奏功しているとの考えを示した。

 ポンペオ氏は25日からの歴訪で、インド、スリランカ、モルディブ、インドネシア、ベトナムを訪問。各国指導者らとの会談を受けて、中国が国際法と国際的行動規範を長い間、無視してきたという「認識が深まっている」と強調した。

 米国の対中政策の転換を主導してきたポンペオ氏は、「軌道に乗るまでに少し時間が必要だった。だが今は全力で進んでいる」と述べ、商務省、国防総省、国務省が中国に対抗するための政策を推進していると指摘。間もなく実施される大統領選については、トランプ政権2期目でも米外交をリードしていきたい意向を表明した。

(ベトナム・ハノイ、ワシントン・タイムズ特約)