明智光秀をどう評価するか
小林 道憲 2020/2/02 写真|Viewpoint [会員向け]
哲学者 小林 道憲
「時今也(ときはいま)桔梗(ききょうの)旗揚(はたあげ)」という歌舞伎演目は、江戸時代も爛熟(らんじゅく)期・文化文政期の歌舞伎作家、四世・鶴屋南北の作である。これは、それまで封建時代にあるまじき主殺しの謀反人とされていた明智光秀の本能寺の変での行動を、長年信長に虐(いじ)められていた光秀の積もりに積もった怨念からの復讐(ふくしゅう)であったという逆転解釈でできている。
下剋上が横行した乱世
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