オバマ米国と平和賞の呪縛 南シナ海対決で解けるか


山田寛

 今年のノーベル平和賞は、「アラブの春」の民主化と過激派テロが同居する国チュニジアで、国内対話を進め、民主化を守ってきた4団体、「国民対話カルテット」の受賞が決まった。地域の民主化運動全体への波及効果が期待される。

 ノーベル平和賞の効果といえば、2009年のオバマ米大統領の受賞のことを考えてしまう。受賞がむしろオバマ外交を縛り、世界にマイナスになったのではないだろうか。昨年の米国内世論調査でも、55%が「オバマ氏は平和賞に値しない」と答えた。受賞が世界の平和へのインパクトを持てないことへの不満がある。


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