「嘘を広めるのは危険」 沖縄2紙を正す県民、国民の会

元米海兵隊幹部エルドリッヂ氏

 「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民、国民の会」(我那覇真子代表)は2月22日付けで両紙に対し、米軍普天間飛行場の米軍キャンプ・シュワブ(名護市辺野古)沖移設に反対する活動家が昨年2月、警察に拘束された事件の報道などが「偏向・捏造報道」だとして、報道姿勢を問う公開質問状を送ったが、回答期限の28日までに返事はなかった。

エルドリッヂ氏

講演会で登壇したエルドリッヂ氏=28日、沖縄県那覇市

 拘束されたのは、反基地運動の先頭に立つ沖縄平和運動センターの山城博治議長。キャンプ・シュワブ前で抗議活動中、立ち入り禁止区域の境界を示すラインを確信犯的に何度も越えたことが動画や新聞掲載の写真で確認されているが、両紙は「不当拘束」「米軍の弾圧」などと批判していた。

 同会は28日、山城氏らが逮捕される一部始終を記録した動画を公開し、元在沖米海兵隊政務外交部次長のロバート・エルドリッヂ氏を講師に招き那覇市で集会を開催、400人以上が参加した。

 エルドリッヂ氏は「沖縄の危機」と題する講演で山城氏の逮捕劇を振り返り、「メディアが真実でないこと、嘘を書くことによって誤った認識が社会に広まることは危険だ」と指摘。反対運動の影響で警備増強などの経済的な損失が生じるだけでなく、日米両国の友好、世界平和にとっても損失となると強調した。