中国海警船 330日以上も不当航行


国境警報

今年まとめ
尖閣沖 領海侵入24回、悪質な追尾事件も増加

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖の接続水域に中国海警局の「海警」船が恒常的に侵入しているが、今年1月1日から12月30日までで、計333日確認された。これは、第11管区海上保安本部(那覇市)が明らかにしたもので、1年の9割以上も中国船が尖閣周辺を不当に航行していたことになる。過去最多だった昨年(282日)を大きく上回った。また領海侵入も24回に達し、特に操業中の日本漁船に接近・追尾する悪質な事例は、昨年の1件から8件に増え、現場での緊張はますます高まっている。

沖縄県尖閣諸島海域で、中国公船(奥)を監視する海上保安庁の巡視船(海上保安庁提供)

沖縄県尖閣諸島海域で、中国公船(奥)を監視する海上保安庁の巡視船(海上保安庁提供)

 11月7日に中国全国人民代表大会(全人代)で発表された、海警局の権限を定める「海警法」の草案には、中国が主張する海域で違法に活動する外国船に対し、武器の使用が認められている。 同24日には、訪日中の王毅国務委員兼外相が日中共同記者会見で「日本漁船が絶え間なく釣魚島(尖閣諸島・魚釣島)周辺海域に入っている」とした上で、「われわれの立場は明確で、引き続き自国の主権を守っていく。敏感な水域における事態を複雑化させる行動を(日本は)避けるべきだ」と語り、尖閣諸島の領有権を改めて主張した。

 「海警法」は2021年に制定される予定となっている。領有権を主張し、武器の使用も辞さない構えを見せる中国に対し、日本政府は「尖閣諸島は歴史上も、国際法上もわが国固有の領土だ。断固として守るとの思いで全力で対応している」と繰り返すだけだが、具体的な対応が急がれていると言える。

(川瀬裕也)