夫婦が節目に新たな誓い「バウリニューアル」
結婚記念日などの節目に、夫婦が互いへの感謝を伝え、新たに愛を誓う「バウリニューアル」。「新たな誓い」という意味の言葉で、日本ではまだあまり知られていないが、欧米ではポピュラーな文化として根付いている。
夫婦が互いへの感謝を伝え、新たに愛を誓うセレモニーを開催
このPRのため、出張撮影サービス「fotowa(フォトワ)」は6日、日本バウリニューアル協会(東京都中央区、木原亜沙子代表理事)やホテルニューオータニ(東京都千代田区)とバウリニューアルのセレモニーを行った。
セレモニーに参加したのは、結婚10周年を迎える結城賢一さん(49)と洋子さん(42)で、洋子さんの家族数人が参列者として出席した。結城さん夫婦は娘の梨央ちゃん(5)と一緒に、会場となった同ホテルのチャペルに入場すると、互いへの思いをつづった手紙を交換。洋子さんはこれまでの感謝と共に「これからも大変なことや辛(つら)いことは分かち合い、3人で乗り越えていこう」と涙ながらに手紙を読み上げた。
さらにサプライズとして、出席していた洋子さんの両親、根本和夫さん(79)と冨美子さん(74)に対して、結婚50周年を祝うバウリニューアルも行われた。
もともと結城さんたちは海外で結婚10周年を祝うことを考えていたが、コロナ禍で断念し、今回のセレモニーを行うことになったという。賢一さんは「なかなか日頃の感謝を口に出すことができないので、感謝を伝える場があったのは良かった。10年刻みでまたしてみたい」と笑顔を浮かべる。
娘夫婦からサプライズを受けた冨美子さんは「何も事前に知らされていなかったので驚いたが、うれしかった。こういうのを機として、新たに頑張っていこうと思うのはいいことだ」と喜びを口にした。
少子化で結婚式の数が減少、日本バウリニューアル協会は新事業に
同協会によるとバウリニューアルは、結城さん夫婦のように少人数のアットホームな雰囲気で行うこともあれば、子供の成人式などと一緒に祝ったり、ホテルや教会ではなく、家族の思い出の場所で開くなど、さまざまなバリエーションで開催できるという。木原代表理事は「コロナの影響で家族が一緒にいられることが、当たり前ではなくなった。バウリニューアルを通して、特別な時間を大切な人と過ごせる点を多くの人に知ってほしい」と強調する。
現在は緊急事態宣言の中ではあるが、木原代表理事は「企業へのバウリニューアルプランの紹介など、何もできない時期こそ準備の期間だ。まだ一般的にも広まっていないので、取り組んでくれる企業をどう増やしていくかが今後の課題。また、少子化などで結婚式の数もこれから減少していくため、ブライダル関連の企業にとって新しい事業にもなるだろう」と意欲を語った。