コラム
平和ボケした日本 体裁にこだわる政治家
一年の最後の月も半ばを過ぎた。あと2週間も経(た)てば新年を迎える。まったく月日の経過は早い。毎年暮れになるとこんなことをクヨクヨ悔やむ。今年もその例に漏れそうにもない。 世は日進月歩の時代だ。その目の回るような日本で…
フィリピンの交通トラブルの恐ろしさ
地球だより アジア諸国で有数の運転マナーの悪さや、劣悪な渋滞で有名なフィリピンの交通事情。そんな路上で起きるトラブルの数々は、日本人の想像を超えるものも多い。このところ立て続けに起きているのが、交通トラブルをめぐる銃撃…
世界無形文化遺産への登録が決定した「和食」…
世界無形文化遺産への登録が決定した「和食」。魚料理が多く一汁三菜を基本とし、栄養のバランスの面でも優れている。 古代の日本人の食生活と今日の和食文化の間にどのような因果関係があるのか。月刊「教育再生」11月号は特集「…
「街師走何を買つてもむだづかひ」…
「街師走何を買つてもむだづかひ」(稲畑汀子)。師走になって冬の光があふれる風景を見ると、秋の透明な色とはまったく違った印象を受ける。枯葉が落ちた木々も、寒々として白い光を浴びている。 それは衰弱していく生命を思わせる…
日本を代表する唯一のアルゼンチンタンゴ歌手…
日本を代表する唯一のアルゼンチンタンゴ歌手、香坂優さんのライブコンサートを先日、都内で聴く機会があった。日本の歌とは異なったタンゴのストレートな愛情表現が印象的で、心躍らせたひとときだった。 ライブごとに新しい工夫を…
日本とエジプトの異なる点と類似点
地球だより 日本語を学び、日本語のテレビを部分的に理解できるようになったエジプト人女子学生が、エジプトと日本を比較し、異なる点と類似点について発表した。 彼女が第一に挙げた異なる点は、天候と天気予報。エジプトはほぼ毎…
もともと文芸批評家などは、作家に比べて…
もともと文芸批評家などは、作家に比べて話題になることは少ない。ところが小林秀雄ばかりは、亡くなって30年たった今でも関心は高い。近刊『小林秀雄の哲学』(高橋昌一郎著、朝日新書)は、表題とは逆に、無頼派ともいうべき小林の…
JP(金鍾泌氏)に望む
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 首丘初心。キツネが死ぬ時、自分のすみかに頭を向けるという意味で、死を前にして故郷を懐かしむ心を表す言葉だ。先週末、90歳を目前にした元老政客(せいかく)の金鍾泌(キムジョンピル)(…
英国映画協会発行の「サイト・アンド・…
英国映画協会発行の「サイト・アンド・サウンド」誌上で、世界の映画監督358人が選ぶ最も優れた映画に小津安二郎監督の「東京物語」が選ばれた、というニュースが昨年8月共同電で流れた。批評家ら846人による投票でも同作品は3…
不屈の精神とチームワーク
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ) 県教育庁はこのほど、県内の小学5年生と中学2年生および関係保護者を対象にした「児童生徒の生活実態調査」の結果を発表した。部活動について中学生の76・2%が週6日以上参加していること…
猪瀬直樹東京都知事は作家時代、テレビの…
猪瀬直樹東京都知事は作家時代、テレビのワイドショーなどに出演し、コメンテーターとして発言していた。10年ほど前のことだった。 都下の衣料品店に「店の商品に手を触れないでください」という貼り紙がしてあったが、客が試着し…
同盟国を無防備にする米国
米コラムニスト チャールズ・クラウトハマー 後退続けるオバマ政権 中東で親米国の信頼を喪失 【ワシントン】三つの危機、1人の大統領、途方に暮れる数多くの友人たち。 第1の危機はウクライナだ。気に留めている人はあまりい…
臨時国会が閉幕 退屈な審議の一掃を
このところ永田町は短命内閣続きだ。だから国民は長期政権の味を知らない。交代ばかりしている短命政権に愛想を尽かしたのか、長期政権に郷愁を示す傾向さえ感じられる。 しかし政権は長ければいいというものではない。戦後自由党の…
57回目の遠洋航海
先週、世界一周の遠洋航海を終え、10月30日、無事に日本に帰国した防衛大学校の後輩(3等海尉)と会って、酒食をともにした。 昭和32年以降、毎年、遠洋航海は実施されており、今年で57回目となる。 海上自衛隊の遠洋航…
黄金色に輝いたイチョウの葉が落ち、足元の…
黄金色に輝いたイチョウの葉が落ち、足元の絨毯(じゅうたん)の道を踏みしめるようになると、コートを突き抜ける寒さに冬を実感するように。1年の締めくくり月の師走も、残すところ3週間余となった。 ひと足先に、気流子独断の今…
スリランカで生きている仏教
地球だより スリランカの古都キャンディーの仏歯寺を2年ぶりに訪れた。 仏歯寺の前にあるホテルに宿を取った。翌日の午前5時、けたたましい音響にたたき起こされることになった。それは拡声器から流れるイスラム教の礼拝を呼び掛…
「賀状書くうすき縁となりにけり」…
「賀状書くうすき縁となりにけり」(岡部十絲子)。このところ、駅前などで年賀ハガキの出張販売を見かけるようになった。12月の風物詩になっているといえそうだ。 といっても、年賀状のことを考えるのはちょっと早い気もする。余…
加賀金沢は、藩主前田家のもとで独特の…
加賀金沢は、藩主前田家のもとで独特の料理文化が生まれた。朝原雄三監督の映画「武士の献立」は、加賀藩の料理頭を務めた舟木安信とその妻を主人公にしている。 武芸を志すものの兄の急逝で料理人の役を継ぐことになった、高良健吾…
ブラジルで世界一高いプレステ4
地球だより 発売開始から24時間で100万台を売り上げるなど、ゲーム愛好家の間で話題になっているのが、ソニーの新作「プレイステーション4(プレステ4)」だ。 ブラジルでのプレステ4の発売は11月29日だった。同製品の…
今年の「流行語大賞」に選ばれたのは四つ。…
今年の「流行語大賞」に選ばれたのは四つ。「今でしょ!」「倍返し」「じぇじぇじぇ」「お・も・て・な・し」。四つもあるのは、流行語の「豊作」を物語る。が、この中から強いて一つを選ぶとすれば、予備校講師林修さんの「今でしょ!…
動物園の悲哀
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 古代と中世の皇帝や王族、貴族にとって動物は権力と富の象徴だった。王宮や私有地に展示する動物の種類と数は権力、金力と比例した。ローマ帝国のトラヤヌス帝はトラ、ゾウなど1万1000頭の…
東京のJR御茶ノ水駅から聖(ひじり)橋を…
東京のJR御茶ノ水駅から聖(ひじり)橋を渡ったところに湯島聖堂がある。かつて幕府の昌平坂学問所のあったところだ。孔子廟(びょう)をはじめとする建造物は昭和10年の再建だが、4年前に修復工事が完成して厳粛さを感じさせる。…
韓国の「ヌンチ」外交
地球だより 米国と中国が戦争したらわれわれは果たしてどちらの味方に付くか―。最近、韓国外交街でこんな話題が酒の肴(さかな)に上がったという。一昔前なら迷わず「米国」と答えていただろうが、今は答えに窮する人も少なくないの…