乾 一宇
クルド人の独立への悲願
ロシア研究家 乾 一宇 部族意識強く抗争絶えず 自治権拡大が現実的選択か シリア・イラク領域の一部を占拠したイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が首都と称していたシリア北部のラッカを、クルド人とアラブ人の反…
IS駆逐後のシリア情勢
ロシア研究家 乾 一宇 内戦終結へ妥協点模索 関係深いロシアがどう協力 ロシアゲート疑惑、人種差別問題、最側近の一人のバノン氏の更迭と、トランプ米大統領の問題噴出に比し、プーチン・ロシア大統領は『ニューズウィーク』誌8…
トランプ政権のロシアゲート
ロシア研究家 乾 一宇 内政で挽回図る大統領 対外強硬策に出る可能性も トランプ米政権の「ロシア疑惑」が、いつの間にか「ロシアゲート」という言葉に代わった。 昨年の米大統領選中のトランプ候補の親プーチン的な発言、選挙…
トランプ氏と露絡みの情報戦
ロシア研究家 乾 一宇 米社会の混乱もくろむ露 不名誉情報は利用価値失う 昨年の米大統領選挙戦において、トランプ氏は親プーチン姿勢を鮮明にしていた。これを捉えて「トランプ氏とロシアの黒い危険な関係」「トランプ氏はプーチ…
地中海東部に展開する露海軍
ロシア研究家 乾 一宇 4個艦隊が交代で常駐 シリア空爆に空母艦載機使用 世界は混沌(こんとん)の時代に入った。予測不能といわれるトランプ米新政権、我流を通す中国、難民・テロで揺れる西欧、このような中、ロシアが着々と地…
海軍合同演習に見る露中関係
ロシア研究家 乾 一宇 演習海域は持ち回り マンネリ化で規模も縮小 ロシアと中国は、「戦略的パートナーシップ」関係にあり、世界の多極化を推進、国際社会に新秩序を形成したいことで一致し、しかも「力」を全面に押し出し行動し…
戦闘機輸出で露中が駆け引き
ロシア研究家 乾 一宇 自称国産追い続ける中国 コピー警戒も売却決めた露 経済大国中国も、ハイテクの近代兵器には欧米やロシアに及ばない面が多々あるようだ。 ロシアと中国の関係を知る一つの指標として、ロシアから中国への…
露・イラン軍事関係の進展
ロシア研究家 乾 一宇 ミサイルS300を納入へ 中東で同床異夢の駆け引き ロシアとイランは協同してアサド政権を強力に支援し、成果を出しているが、両国はどのような関係にあるのだろうか。ロシア製地対空ミサイルS300の取…
シリア情勢に巧みな露戦略
ロシア研究家 乾 一宇 介入、撤退、抜け目なさ 稚拙だったオバマ米大統領 シリア情勢の推移を見ていると、プーチン露大統領の戦略的行動が功を奏している。 2011年にチュニジアで始まった「アラブの春」は、13年3月、シ…
逆襲心理が噴き出すロシア
ロシア研究家 乾 一宇 「民主化」に軍事で対抗 オバマ米政権のスキを突く 長年ロシアが望んでいた多極化世界が到来し、中国同様ロシアは、力を前面に押し出した政策・行動を採り始めている。ロシアの考えやその背景について、認め…
シリア介入に動いたロシア
ロシア研究家 乾 一宇 アサド政権援護が目的 ISと反政府組織を標的に クリミア併合で孤立していたロシアが、シリア問題で主導権を握って行動している。9・11事件でプーチン大統領が、いち早く露米の協調関係を築いた状況に似…
安保関連法成立を振り返る
ロシア研究家 乾 一宇 自衛に実のある議論を 常識ない特殊な国情を露呈 歴史を遡ると日本という国は、多くのアジアの国が植民地として支配されている時代、日清・日露戦争で大国、清・露国に勝った。大東亜戦争では連合軍に敗れ…
政治化する露中海軍合同演習
ロシア研究家 乾 一宇 クリミア併合が契機に 南シナ海での実施望む中国 5月の対独戦勝記念日に夫人同伴で訪露した習近平主席と彼らを迎えたプーチン大統領は首脳会談を行い、「戦略的パートナーシップ」を強調した長文の共同声明…
仏強襲揚陸艦の対露輸出中止
ロシア研究家 乾 一宇 響いたウクライナ問題 契約破棄に伴い中国購入説も ロシアは、フランスからミストラル型強襲揚陸艦(2万1500㌧)を購入予定だったが、ロシアのクリミア併合やウクライナ東部での戦闘継続を受け、フラン…
4人で決めたクリミア併合
ロシア研究家 乾 一宇 側近政治で動くロシア 首脳の人となり究明が必要 独裁国家では、首脳が公の席に現れなくなると騒ぎになることがある。 ロシアでは、大統領府が大統領の動静を毎日発表している。それにもかかわらず、伊・…
戦争動員態勢強めるロシア
ロシア研究家 乾 一宇 ウクライナめぐり決意 軍事ドクトリンで記述増加 昨年末、ロシアはウクライナ情勢などを踏まえ、2020年までを想定した2010年2月制定の軍事ドクトリンを急遽(きゅうきょ)修正し、公表した(2月1…
ロシアの軍事ドクトリン修正
ロシア研究家 乾 一宇 ウクライナ問題に備え 「新たな脅威」説く安保会議 冷戦時代、ソ連には安全保障という概念はなく、国防分野における最高の文書として「軍事ドクトリン」があり、これからの戦争の目的と性格、国家・軍の戦争…
米・EUとロシアの経済戦争
ロシア研究家 乾 一宇 対露制裁の上に原油安 ウクライナめぐる我慢比べ 原油価格は6月に100㌦台の高値を付けたあと約5割近く下落して50㌦台になった。石油輸出国機構(OPEC)は、11月27日の総会で、ベネズエラなど…