浅野 和生
平成国際大学法学部長。慶應義塾大学大学院法学研究科修了、博士(法学)。日本選挙学会理事、日本法政学会理事。著書に『親台論』(ごま書房新社)、『1895-1945 日本統治下の台湾』(展転社)など。
建国70年迎えた中華人民共和国
平成国際大学教授 浅野 和生 党と軍最優先の習演説 国民の自由や人権は後回し 1949年10月1日の読売新聞は朝刊1面に「多難な中國の前途/内戦で十年逆行/中共 都市経営では失敗」と題する記事を掲載し、「毛沢東(マオ・…
蔡英文VS韓国瑜 どうなる台湾総統選
世日クラブ講演要旨 警戒要する中国介入 平成国際大学教授 浅野 和生氏 平成国際大学教授の浅野和生氏は15日、世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤譲良(ゆずる)・近藤プランニングス代表取締役)で「蔡英文VS韓国…
南太平洋進出を加速する中国
平成国際大学教授 浅野 和生 EEZ広い島嶼国と国交 高まるインド太平洋への脅威 9月16日にソロモン諸島が、20日にキリバスが、台湾政府に外交関係の断絶を通告した。そしてまもなく、これら2カ国は中国との国交を樹立した…
蔡英文政権の静かな革命
平成国際大学教授 浅野和生 進む「中華民国」の台湾化 「廃省」で「大陸地区」消し去る 1946年12月25日、中華民国憲法が制定された時、その領土は中国大陸と台湾にまたがるもので、河北省、浙江省、四川省などと台湾省を含…
米政権が提起した新冷戦の構造
平成国際大学教授 浅野 和生 宗教弾圧する国との戦い 信教の自由を掲げ外交を展開 7月18日、ペンス米副大統領は第2回の「信教の自由促進のための閣僚会議(Ministerial to Advance Religious…
「日中新時代」とは何か
平成国際大学教授 浅野 和生 人権弾圧を強める中国 「正常な軌道」回復とは言えず 大阪の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を前にした6月27日、安倍首相が中国の習近平国家主席と会談し、「日中関係は完全に正常な軌道…
対台湾政策を変えたアメリカ
平成国際大学教授 浅野 和生 中国民主化の前提崩れる 「平和的話し合い」の神話放棄 外交は合理的な合意の積み重ねで成り立つものとは限らない。時には、相互に矛盾する合意をすることも、矛盾の上に関係を継続することも、外交テ…
「統一地方選挙」が示した危機
平成国際大学教授 浅野 和生 “無投票”多く低い投票率 民主主義が地方政治から腐朽 4月7日と21日、いわゆる「統一地方選挙」の投票が行われた。都道府県、市町村などすべての首長と議会の選挙が100%同時に行われるのが真…
「台湾」を格上げしたアメリカ
平成国際大学教授 浅野 和生 自由・民主の価値観共有 アジア太平洋のパートナーに 3月19日に、台湾の外交部で一つの記者会見が行われた。 日本は、台湾と外交関係を持たず国家として認めていないが、台湾には他のどの国の支…
訪日外国人への「おもてなし」
平成国際大学教授 浅野 和生 安全安心こそ最大の価値 歩きタバコへの対応も必須 2020年の東京オリンピックには、世界中の人々が日本に集うことになる。東京オリンピック招致のため13年9月に国際オリンピック委員会(IOC…
米中国交「40周年」中国の本音
平成国際大学教授 浅野 和生 台湾統合に武力行使も 米国はアジアの安定を保証 40年前の1月1日、米中の国交が正常化された。これに伴い、その1月1日にアメリカと台湾は断交となった。しかしそのアメリカは、国内法で「台湾関…
「世代を継承する」義務と責任
平成国際大学教授 浅野 和生 過程共有の価値見直しを 手間厭わないのが健全な家族 教育基本法はその前文で、日本国民は「民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献する」ことを願い、こ…
長蛇の列となった台湾選挙
平成国際大学教授 浅野 和生 複数地方選と10公民投票 民主主義への強固な意志示す 11月24日(土曜日)に投票が行われた台湾の統一地方選挙の結果は、全国22の県市の首長のうち与党の民進党が選挙前の13県市から6県市へ…
台湾統一地方選 大敗の背景
平成国際大学教授 浅野和生 「韓国瑜現象」と民進党の慢心 11月24日(土曜日)に投票が行われた台湾の統一地方選挙における最大の勝者は、高雄市長に選出された国民党の韓国瑜であった。 9月上旬までの世論調査では、高雄市…
東アジアの平和と繁栄に貢献
平成国際大学教授 浅野 和生 「明治150年」節目の日本 戦後70年の「安倍談話」を読む 今年、2018年は「明治150年」の節目の年である。1868年10月23日に慶應を改元して明治と改めたので、明治150年の日は、…
虚構のグローバリズムを否定
平成国際大学教授 浅野 和生 新たな国際協調を提示 トランプ大統領の国連演説 9月25日火曜日、国際連合総会でのトランプ米大統領の演説についての日本の報道は、冒頭で「2年足らずの間に、我が政権は我が国の歴史上のどの政権…
台湾をTPPに迎え入れよ
平成国際大学教授 浅野 和生 国交国数が史上最少に 中国の「文攻武嚇」傍観するな 去る8月21日、中米エルサルバドルが台湾と国交を断絶するとともに、中国と国交を樹立した。これで2016年5月の民進党、蔡英文政権の発足以…
日中関係と併存する日台関係
成国際大学教授 浅野 和生 「平和条約」蹂躙する中国 台湾は中国の一部ではない 日中平和友好条約の締結から40年が経過した。1978年8月12日に署名された同条約の第1条第1項には、「両締約国は、主権及び領土保全の相互…
島サミットに台湾も招待を
平成国際大学教授 浅野 和生 西太平洋まで範囲拡大 開かれたインド太平洋実現へ 2015年12月にインドを訪問した安倍首相は、モディ首相とともに「インド太平洋地域と世界の平和と繁栄のための協働」を謳(うた)う共同声明を…
衆院では中選挙区制復活を
平成国際大学教授 浅野 和生 二大政党制は世界の傍流 数合わせ再編招く小選挙区制 非自民政党の政党再編には、常に「自民党政権に代わり得る政権の受け皿作り」が掲げられる。また、さまざまなテレビや新聞が、政権交代が一定のペ…
中国の台湾吸収策は失敗する
平成国際大学教授 浅野 和生 自由と民主なき国の限界 「恵台31条」の狙いは完全統一 2期目を迎えた習近平政権が最初の全国人民代表大会を前にした2月28日、中国政府は台湾海峡「両岸の経済文化交流協力を促進するための若干…
露の異質性示す元スパイ襲撃
平成国際大学教授 浅野 和生 北の日本人拉致に通底 対露制裁に乗り遅れた日本 3月16日のメイ英首相によるロシア外交官23人の追放発表に続いて、26日にはアメリカが、ニューヨークのロシア国連代表部の12人を含む外交官6…
台湾アイデンティティーに陰り
平成国際大学教授 浅野 和生 背景に習近平政権の圧力 当局のネット管理に不安抱く 旧正月の行事が続く2月24日、台北郊外にある道教の古刹(こさつ)、指南宮に初詣(はつもうで)をした馬英九元総統(大統領)に新聞記者が「あ…