共産、自衛隊行事に横ヤリ
産経新聞電子版(8月20日付)の記事を読んで唖然(あぜん)とした。記事のタイトルは「『子供の迷彩服試着は不安』共産党要請で自衛隊イベント中止 埼玉・鴻巣」。
記事では、鴻巣市内のショッピングモールで開催予定だった自衛隊のイベントが、日本共産党鴻巣委員会、日本共産党鴻巣市議団、新日本婦人の会鴻巣支部、平和遺族会鴻巣支部などの要請で中止になったことを伝え、同党の鴻巣市議の「商業施設で子供たちに迷彩服を試着させるのは違和感があるとの市民の声もあり、要請した」という発言を紹介している。
イベントを中止したシッピングモールにも違和感を覚えるが、中止を要請した日本共産党関係の連中にも呆(あき)れるばかりだ。「市民」とは具体的に誰のことなのか。「市民の声」という都合のよい表現を持ち出して、中止を要請する姿勢は詐欺行為に等しい。
現在、迷彩色柄はあらゆる商品に利用されている。財布などの小物やトートバック、大手衣料品量販店ユニクロなどでも迷彩色柄の商品がある。子供服も販売され、今や迷彩色柄はファッション化している。
さらに言えば、自衛官が着用する迷彩服は、災害派遣や国際貢献活動のユニホームでもある。迷彩服を否定する姿勢は、自衛官の人格および人権を否定する態度そのものだ。
9月1日の「防災の日」に関連して、防災訓練・イベントが各自治体で開催される。自衛隊も参加し、子供たちに迷彩服を試着させるコーナーが設けられ、写真撮影会が行われる。今回と同じような試着中止の要請があった場合、各自治体は毅然(きぜん)とした態度で、要請をはね除(の)けてほしい。
札幌の冬の一大イベントである「雪まつり」でも、弁護士出身の札幌市長(当時)が、雪像を制作する自衛官の迷彩服に嫌悪感を表明した記事を読んだことがある。自治体の首長としては恥ずかしい認識だ。
自衛隊は災害などの有事の際には、「反自衛隊」を主張する人たちの救援や捜索もしなければならない。当然、日本共産党関係者も対象となる…。
(濱口和久)