過激思想との戦い継続を、イスラム連盟事務総長訴え


 サウジアラビアの元司法相で、「世界イスラム教徒連盟」(本部・首都メッカ)事務総長のムハンマド・イッサ氏はワシントン・タイムズとのインタビューで、過激派組織「イスラム国」(IS)の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者の殺害はイスラム過激派との戦いでは大きな勝利だが、「イスラムを歪(ゆが)め、乗っ取ろうとする」思想は依然生きており、世界中で若者を犠牲にしていると訴えた。

 イッサ氏は、「バグダディ殺害がISの終わりと考えるのは間違いだ」と指摘し、長期的なイスラム過激思想との戦いを今後も継続する必要性を強調。「ISは今後、若者をリクルートするために思想戦を強化する危険性がある。特に、本当の宗教教育を受けていない若者が危険だ」と、適切な宗教教育の重要性を訴えた。

 イッサ氏は2016年に事務総長に着任、イスラム過激思想への反対運動を主導してきた。

 イスラム教徒が多数派の国家に対するトランプ米大統領による入国禁止措置が、イスラム敵視と非難されたことについては、「トランプ氏はイスラム教を非難したことはない」と問題視していないことを明らかにした。

 「私の責務は、文化、文明の間の懸け橋となること。壁を取り払いたい。対話を通じて互いの理解を深めたい」としたうえで、「互いに違っていること、多様であることは普通のことだ。これが、憎悪や衝突の原因になってはいけない」と対話による過激思想の克服を訴えた。

(ワシントン・タイムズ特約)