サウジ攻撃、イランが実行


反体制派組織が報告書公表

 イラン反体制派組織「国民抵抗評議会(NCRI)」は米ワシントンで30日、サウジアラビアの石油施設への攻撃は、イラン政府指導者らの指示で、精鋭部隊「革命防衛隊」が同国内の基地から行ったとする報告書を公表した。

 それによると、攻撃は「最高指導者ハメネイ師が、指揮官らに直接命じ」、革命防衛隊が「全工程を指揮した」。攻撃の直前に無人機とミサイルを専門とする指揮官らが、同国南西部フゼスタン州に派遣され、同州内のオミディエ空軍基地から巡航ミサイル「ヤアリ」が発射されたという。

 また報告は、イランの最高安全保障会議が7月31日に、ロウハニ大統領、ザリフ外相が出席した会議で攻撃を承認したと指摘している。

 ワシントンで会見を行ったNCRIワシントン事務所のアリレザ・ジャファルザデ副所長は「明らかな戦争行為であり、ハメネイ、ロウハニ、ザリフら政権幹部に責任がある」と非難した。

 この攻撃でサウジの石油生産のほぼ半分が停止した。イランは関与を否定、イエメンの親イラン反政府武装組織フーシ派が犯行声明を出したが、サウジ、米国などはイラン国内からの攻撃を示唆。英仏独もこれに同調する共同声明を発表した。

(ワシントン・タイムズ特約)