東アジアでの強大国政治復活と韓国の選択


韓国紙セゲイルボ

 東アジアで強大国政治が復活している。習近平の中国は中華民族の偉大な復興を意味する「中国の夢」を宣言し、安倍の日本は戦争できる「普通の国家」に向かって疾走を続け、トランプの米国は「アメリカファースト」を標榜(ひょうぼう)して強大国外交に没頭している。

トランプ氏(左)と文在寅氏

7日、ソウルで会談するトランプ米大統領(左)と文在寅・韓国大統領(AFP時事)

 韓国の立場は非常に難しい。中国に接近すれば日米同盟と遠ざかり、日米同盟に接近すれば中国と遠ざかる。しかし中立を守って強大国政治と距離を置く程の軍事力は持っておらず、北核問題も自ら解決するのは難しい。

 韓国は強大国政治にどのように対応するべきか。まず、日中両国に対して「協力的関与戦略」を追求する。特に安保対話を通した軍事的信頼と透明性の確保、歴史問題の非政治化、日中韓協力を通した東アジアレジーム構築など北東アジア多者関係を発展させていくべきだ。

 第2に、同時に中国と日本の潜在的脅威に対するヘッジング(危険回避)戦略を編み出さなければならない。このためには韓米同盟を強化することが重要だ。そしてインド、ASEAN(東南アジア諸国連合)、オーストラリアなどアジア領域内国家と反覇権主義連合を発展させなければならない。

 韓国は中国と日本どちら側に対しても便乗や均衡戦略を使ってはならない。強大国対応戦略は便乗と均衡の間でよく統合された混合戦略でなければならず、これは韓米同盟を主軸として自主国防大計を立てる時に、追求可能な両面戦略だ。

(梁基雄(ヤンキウン)翰林大教授・国際政治学、11月2日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。