【韓国紙】世界に恥さらした李在明候補「初心者大統領」発言


韓国紙セゲイルボ「社説」

ゼレンスキー・ウクライナ大統領を「初心者大統領」と呼んで国際的な恥をかいた李在明共に民主党大統領候補(セゲイルボより)

 ロシアのウクライナ侵攻をゼレンスキー・ウクライナ大統領のリーダーシップのせいにした共に民主党の李在明大統領候補の発言が国際的論議となっている。ポノマレンコ駐韓ウクライナ大使は27日、自身のツイッターで「ウクライナ大統領関連発言を謝罪した大統領候補」という記事にリツイートした。記事は、李候補が先月25日のテレビ討論でゼレンスキー大統領を「6カ月の初心者政治家」と表現し、「初心者政治家がロシアを刺激したせいで衝突した」と語った内容が載っている。ロバート・ケリー釜山大教授はツイッターで「韓国の左派大統領候補がロシアに対抗するゼレンスキーを非難した。恥ずかしいことだ」と指摘した。李候補の発言は、英米圏最大のコミュニティー「レディット」等でも急速に拡散している。

 言うまでもなくウクライナ事態の責任はロシアにある。武力を使用して主権国家の領土を侵し、無実の人命を殺傷する野蛮な行為はどんな名分でも正当化できない。明白な国際法違反であり国際秩序を揺るがすことだ。中国を除いた国際社会がロシアの侵攻をいっせいに非難するのもこうした理由からだ。それでも李候補は国民の力の尹錫悦候補が“政治初心者”であることを強調しようと、ゼレンスキー大統領の短い政治経歴を持ち出した。ウクライナの悲劇を政治的な目的で活用しようとして国際的に恥をさらした格好だ。

 李候補の釈明と謝罪も問題だ。彼は先月26日、「ウクライナ国民の皆さんを誤解させたとすれば、私の表現力が足りなかったということ」とし、頭を下げた。だが、同日、京畿道坡州での遊説では「ウクライナ事態のために心配される方が多いが、私が昨日放送討論で申し上げたように指導者が無知でなければ、そのような心配は全く必要ない」と語った。謝罪の真正性を疑わせるものだ。

 ゼレンスキー大統領は李候補の心配をよそに、ロシアの侵攻に毅然(きぜん)と対処している。米国の逃避勧誘を断って首都キエフに残り、決死の抗戦を率いている。英BBC放送は、ゼレンスキー大統領がウクライナを結集させ強力な戦争指導者に浮上したと評価した。政治経歴の長短は政治指導者のリーダーシップとは関係ないという傍証だ。いくら票に目が眩(くら)んだとしても、他国の惨状を政争の具として利用することは慎むべきだ。李候補は、自身の不適切な発言が国際社会に韓国をどのように認識させるのかを考えてもらいたい。

(3月1日付)