【韓国紙】ハイブリッド戦争


韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」

サイバー攻撃

 2008年8月、ロシア・ジョージア戦争の時、ロシアのサイバー攻撃でジョージア(当時、グルジア)の国家中枢機関は無力化された。同国の国防、内務、外務各省のコンピューター機能は、ロシア軍ハッカーのDDoSと悪性ウイルス攻撃で完全に麻痺(まひ)した。マスコミとポータルサイトも例外でなかった。同国政府と軍首脳部は戦争の指揮も、欧米諸国への援助要請もろくにすることができなかった。戦争の情報が遮断されると、恐怖にとらわれた国民は抵抗することさえできなかった。結局、ロシア戦闘機の空襲開始後5日でジョージアは白旗をあげた。

 サイバー戦を通したハイブリッド戦争の先頭を走るのはロシアだ。2013年、ロシアのワレリー・ゲラシモフ参謀総長は、ハイブリッド戦争を「宣戦布告なく行われる政治、経済、情報、その他の非軍事的措置を、現地住民の抗議ポテンシャルと結合させた非対称的な軍事行動」だと規定した。ロシアには3万~5万人規模のサイバー戦専門部隊がいる。14年のクリム半島侵攻時、ロシア軍のハッカーたちはウクライナ中西部地域に大規模な停電を起こした。昨年12月からウクライナの主要施設のデータを削除するハッキング・プログラムを設置。侵攻直前にはウクライナが先制攻撃したというフェイクビデオを作って配布した。

 今度はウクライナも簡単には負けなかった。ミハイロ・フェドロフ副首相は最近、ツイッターで「全世界の開発者はウクライナのIT軍隊に参加して」と訴えた。ロシアの主要な政府機関とエネルギー企業、金融会社にサイバー攻撃をしてほしいというのだ。

 全世界の“サイバー支援軍”が呼応している。テスラCEOのイーロン・マスク氏は人工衛星基盤の最高速インターネット網「スターリンク」をウクライナに提供した。国際的なハッカー組織「アノニマス」はロシアの政府機関サイトと国営テレビチャンネルをハッキングした。グーグルマップはロシア軍に対する斥候兵としての役割を果たしている。

 ウクライナ国民も決死抗戦する姿をSNSにライブで中継している。ロシアの戦車を民間人が体で防ぎ、女性たちが銃を持って街路を守っている場面は、全世界のウクライナ支持世論に火を付けた。皆がスマートフォンを手にしている時代だ。ロシア軍のフェイクニュースと扇動にこれ以上、騙(だま)されることはない。ウクライナは決して孤立していない。

 (3月1日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。