コロナ重症患者歴代最多 防疫体制を再点検する時


韓国紙セゲイルボ「社説」

ソウル市内の病院でファイザーのワクチン接種を受ける青年(セゲイルボより)

 新型コロナウイルスの重症患者が11日473人で歴代最多を更新した。昨年下半期から300人台を維持してきたが、今月5日に400人台になった後、9日から2日連続最高値を更新中だ。防疫当局は「まだ非常計画を議論する状況ではない」と言っているが、昨年末の第3波大流行の時と同じような危機が再現される可能性がなくはない状況だ。

 今月1日に始まったウィズ・コロナ(段階的日常回復)の第1段階として防疫指針が緩和され、社会的活動と移動量、会合などが急増し、11日の新規感染者が首都で2520人を記録した。ウィズ・コロナに赤信号が灯(とも)ったのだ。

 重症患者が急増したのは60代以上の高齢層の患者が増えるなど、さまざまな要素が重なった結果だ。11日発生した重症患者473人中80%が60代以上だ。ワクチン接種の予防効果が薄れ、ブレイクスルーが頻繁に起こっているのが主な原因に挙げられる。高齢層の中でワクチン未接種者が相変わらず100万人に達するのも尋常でない。未接種の高齢層が被害を受けないようにワクチン接種を促すのはもちろん、高齢層の追加接種(ブースターショット)を操り上げる方案を積極的に模索しなければならないだろう。

 カギは医療体系と医療スタッフの力量だ。段階的な日常回復をロードマップに従って順調に進めようとするなら、重症患者の治療病床を安定的に維持することが急務だ。政府は重症患者500人までは現在の医療体系で受け入れ可能と表明したが、状況は日ごとに変化している。深刻なのは首都圏で重症患者病床の稼働率が既に70%を超えたという点だ。全国の重症患者病床の稼働率は41.7%で多少余裕があるように見えるが、ソウルは74.83%で段階別日常回復を一時中断する非常計画(サーキットブレーカー)発動基準の75%にほぼ達している。仁川72.2%、京畿70.7%で首都圏も安心できない状況だ。

 英国オックスフォード大の研究チームが約180カ国を調査・分析して出した「コロナ厳格性指数」によれば、韓国は100点満点で39.35点でG20(主要20カ国)の中で防疫強度が最低水準だ。漸進的ウィズ・コロナを施行中のシンガポール(44.44点)と防疫措置の大部分を解除した英国(41.20点)より低い。こうした趨勢(すうせい)ならばウィズ・コロナの第2段階進入はよその国の話となる。重症患者の増加傾向を最大限抑制しながら、防疫体制全般を再点検する時だ。

(11月12日付)