中国のサイバー・宇宙戦略に警鐘


米国の軍事専門家ら講演

 米国で毎年開かれる保守派集会「保守政治行動会議(CPAC)」の日本版「J-CPAC」が18日、前日に引き続き都内で開かれた。

トシ・ヨシハラ氏

保守派の集会「J-CPAC」で講演する中国海軍研究家のトシ・ヨシハラ氏=18日、都内(岸元玲七撮影)

 講演した中国海軍研究家のトシ・ヨシハラ氏は、中国のミサイル発射台の照準が米国と日本の基地や重要施設に向けられていると述べ、「サイバーや宇宙など新たな領域において日米間の同盟協力が試される」と警鐘を鳴らした。

 ヨシハラ氏はまた、近代戦争において電磁波の領域が何よりも重要になると指摘し、「中国戦略家たちは電磁領域を新たな競争領域と述べている」と強調した。

 続いて講演した中国専門家のゴードン・チャン氏は、オバマ前政権時に米中双方が企業秘密を窃取するサイバー攻撃をしないとした合意が順守されなかったことについて、「軍事優先の共産主義国と合意を結んでも意味がない」と批判。「トランプ大統領は中国に関税をかけることで米国のIP(知的財産)窃盗への対処をしている」と述べた。

 また、「サイバー戦略で学んだ教訓を宇宙に生かし、宇宙軍の創設により宇宙における支配力が必要だ」と訴えた。