自民党大会、参院選勝利へ「先頭に立つ」
行われた12年前の亥(い)年参院選での「惨敗」について「私の責任だ。片時たりとも忘れたことがない」と述べ、今年の参院選について「厳しい戦いになるが、まなじりを決して戦い抜く先頭に立つ決意だ」と言明した。また、「いよいよ立党以来の悲願である憲法改正に取り組む時が来た」と語り、改めて、9条に自衛隊を明記する改憲への強い意欲を示した。
首相、9条自衛隊明記に強い意欲
首相はこれと関連し、隊員の長年にわたる血のにじむような努力の結果、「自衛隊は今や最も信頼される組織となっている」と評価する一方で、「その中においても、残念ながら新規隊員募集に対して、都道府県の6割以上が協力を拒否している」と指摘。その上で、「この状況を変えよう。憲法に自衛隊と明記して、違憲論争に終止符を打とう」と呼び掛け、「今度は私たちが政治の場でその責任を果たしていかなければならない」と訴えた。
首相は北方領土問題について「私とプーチン大統領の手で必ずや終止符を打つ」と表明。また、「(北朝鮮による)拉致問題の解決は私の使命。あらゆるチャンスを逃さず、全力で取り組んでいく」と語り、改めて「戦後外交の総決算」に取り組む決意を表明した。
通常国会の焦点となっている統計不正問題については「徹底的に証し再発防止に全力を尽くすことで責任を果たしていく」。児童虐待については、「危機感をもって虐待の根絶に政府を挙げて全力で取り組む」と述べた。
大会は、二階俊博幹事長による党務報告に続き、「新しい時代に即した憲法の改正に向けて筋道をつける覚悟」を表明した前文、「本年は12年に1度の政治決戦の年」とする「統一地方選挙・参議院選挙の勝利に向けた活動」、「経済好循環の実現」や「災害に強い国づくり」など九つの政策課題を掲げた「希望にあふれ、誇りある国創り」の3部門から成る平成31年度の運動方針を決定した。
来賓として山口那津男・公明党代表と中西宏明・経団連会長があいさつし、谷垣禎一元自民党総裁が特別演説を行った。