若手・小林氏 初入閣へ 岸田内閣あす発足


野田、萩生田氏も起用

入閣が固まった顔触れ

 自民党の岸田文雄総裁は4日発足の岸田内閣に、二階派で衆院当選3回の小林鷹之元防衛政務官(46)を初入閣させる意向を固めた。目玉として経済安全保障担当閣僚を新設し、それに抜てきする案が取り沙汰されている。総裁選で争った無派閥の野田聖子元総務相(61)、細田派の萩生田光一文部科学相(58)の起用も内定した。複数の党関係者が2日、明らかにした。

 岸田氏は4日召集の臨時国会で第100代首相に指名された後、直ちに組閣に着手。皇居での認証式などを経て、新内閣が発足する。

 小林氏は岸田氏が政調会長時代に経済安保をテーマとする新国際秩序創造戦略本部を設置した際、座長の甘利明幹事長の下で事務局長を務め、提言の取りまとめに当たった。

 野田氏の入閣は、岸田氏がかねて総裁選候補の要職起用を公言してきたことを踏まえたもので、ポストは調整中。萩生田氏は再任するか横滑りさせるか検討している。

 岸田氏は細田派の岸信夫防衛相(62)を再任する方向で調整に入った。岸田派の金子恭之元国土交通副大臣(60)、無派閥の後藤茂之元法務副大臣(65)、細田派の末松信介参院国対委員長(65)の入閣も浮上。旧竹下派の西銘恒三郎元経済産業副大臣(67)と二之湯智参院議員(77)の名前も出ている。

 岸田氏は2日、党本部入りし、官房長官に内定した松野博一元文科相(59)ら首相官邸スタッフ候補と協議。閣僚の人選に当たるとともに、8日の所信表明演説の準備に着手した。党本部を出る際、記者団に「引き続き作業を進めている。3日中には(人事を)実質的に決めたい」と語った。

 一方、公明党は同党の赤羽一嘉国土交通相(63)を続投させるかどうか慎重に検討している。党内には次期衆院選に広島3区から出馬する斉藤鉄夫副代表(69)の再入閣を求める声もある。山口那津男代表は北海道岩見沢市で記者団に「(継続性と刷新感の)いずれも重要だ」と述べた。

(時事)