「無条件で正恩氏と会う」菅首相 拉致解決へ意欲


 菅義偉首相は24日、東京都内で開かれた、北朝鮮による日本人拉致被害者全員の即時帰国を求める「国民大集会」(主催=拉致被害者家族会など)であいさつし、「条件を付けずに金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会う用意がある」と述べ、北朝鮮との無条件での会談に改めて意欲を示した。

「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」で挨拶する菅義偉総理 =24日午後、東京千代田区の砂防会館別館

「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」で挨拶する菅義偉総理 =24日午後、東京千代田区の砂防会館別館

 集会は新型コロナウイルスの影響で延期され、今年初の開催。約800人が参加した。

 首相は、拉致被害者・有本恵子さん=拉致当時(23)=の母親、嘉代子さんと、横田めぐみさん=同(13)=の父親、滋さんが、今年の2月と6月に死去したことに触れ、「お二人がご存命の間に恵子さんとめぐみさんを帰国させることができなかった」とし、「大変申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪。

 その上で、「拉致問題解決のためには、国際社会の協力と理解が必要だ」とし、「米国をはじめとする関係諸国と緊密に連携を取りながら、拉致問題を提起し続けていきたい。解決するまで取り組んでいく」と強調した。

 めぐみさんの母早紀江さん(84)は「この長い年月の間、姿も声も、手紙さえも交換できない。すぐ近い国なのに、なぜこんなに進まないのか」とつらい心境を吐露。「(解決のため)最後まで命のある限り頑張らせていただく」と訴えた。

 家族会の事務局長で、めぐみさんの弟拓也さん(52)は「拉致被害者の親世代の多くは、高齢の体にムチを打って最前線で闘っている。残された時間はない」と強調した。

 集会に先立ち、滋さんのお別れ会も行われ、菅首相や安倍晋三前首相など約300人が参列し、遺影に白いカーネーションを手向けた。