雲仙普賢岳の噴火から30年


濱口 和久

拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久

 雲仙普賢岳(長崎県島原市)の平成3(1991)年6月3日の大噴火から、今年で30年が経(た)つ。今にして思えば、この噴火は、平成の時代に日本列島で相次いで起きた天変地異の前触れだったとも言えるだろう。

 噴火した火山から高温のガス、溶岩、火山灰が入り混じって山腹に流れ出す「火砕流」の恐ろしさを、このとき初めて日本人は知ることになる。そして、死者行方不明者43人、負傷者9人、避難者1万人を超える大災害となった。


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