パステルナーク事件の真相
中澤 孝之 2019/12/29 写真|Viewpoint [会員向け]
日本対外文化協会理事 中澤 孝之
ソ連の詩人兼作家ボリス・パステルナークの名前を知らなくても、『ドクトル・ジバゴ』というタイトル名は今なお、人口に膾炙(かいしゃ)している。「ララのテーマ」曲で有名な米伊合作の文芸長編映画の題名にもなっているからだ。
およそ60年前,スウェーデン王室文学アカデミーによって1958年度のノーベル文学賞に選ばれたのがパステルナークだった。「私の最も重要な労作。私としては恥じることなく、また勇敢に責任を負える唯一のロマン」とパステルナークが言った大河小説『ドクトル・ジバゴ』。
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