スー・チーさん これからが正念場


山田寛

原理主義より柔軟性を

 世界的に民主主義国が増えない中、ミャンマー総選挙で、アウン・サン・スー・チーさんの「国民民主連盟」(NLD)が超大勝した。スー・チーさんは通算15年も軟禁、投獄された苦難の末、とうとうここまで来た。

 艱難(かんなん)辛苦が玉にするというが、彼女はさしずめ鋼鉄の玉だろう。1996年、最初の軟禁を解かれた後の彼女にインタビューした私は、こう記事に書いた。「ミャンマーの『鉄の女』は、困難の中、ますます強い『鋼鉄の女』になっていた」。その表現に込めた私の気持ちは、「感嘆」80%、「気がかり」20%だった。


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