共通した感染予防策ーネパールから


地球だより

新型コロナウイルスの検査を受ける女性(左)=6月28日、南アフリカ・ヨハネスブルク(AFP時事)

新型コロナウイルスの検査を受ける女性(左)=6月28日、南アフリカ・ヨハネスブルク(AFP時事)

 猛威を振るっていた新型コロナウイルスだが、ネパールの15日の感染者数は1760人で、1220人が回復、7人死亡だった。5月のピーク時は感染者数が1日1万人に迫る勢いであったので減少傾向にある。

 とはいえ、知人は家族が死にかけたということもあり、いろいろ調べているようで、インドからイベルメクチンを取り寄せて飲むと良いと勧められたという。ネパールではワクチン接種完了者は2割に届いていない。その不安もあってか、待つより自分でネットで調べたり、いろんな人に聞いたりするが、調べるほど、新たな情報が出てきて判断が難しいという。

 いずれにしてもまずは自分自身ができるところからするしかない。日本においても、手洗いの励行は、コロナ感染の対策として有効とされているが、手洗いの際、手を「ゴシゴシ」洗うという表現を、ネパールでは「ミチミチ」洗うと表現する。

 これを日本の友人に話したところ、その擬音に別の連想をしたようだが、今度から早速その表現を使って、忘れないように手洗いもするということであった。「ゴシゴシ」「ミチミチ」と表現が違っても、手洗いという、世界で共通した予防策には信頼が置ける。

 もちろん個人の自由もあるが、ネット上の情報のみを信じて安易な判断をすべきでないだろう。臨床試験の結果が出て、認可もされた薬品を投薬してもらうなど、予防策として確立したものを受け入れることが必要だ。

(T)