依然気を抜けないコロナ対策ーブラジルから


地球だより

 数日間にわたって体調が優れず、喉が腫れて微熱が続いていたので、自宅近くのクリニックを訪れた。

 担当医師には、咳(せき)も出ておらず季節性の風邪のようだと伝えたが、医師からはPCR検査を受けるように勧められた。新型コロナウイルスへの感染では、個人差だけでなく変異も手伝ってさまざまな症状が見られるというのだ。少しでも新型コロナへの感染が疑われるようであれば、家族を守り感染拡大を防ぐためにも検査を受けた方がよいと諭された。

 また、ワクチン接種の有無を聞かれ、英アストラゼネカ製を1度接種していると伝えると、「入院中の重症患者の多くがワクチン未接種だ。忘れずに2回目を打つように」と念を押された。

 クリニックからは、地方自治体が運営している検査機関を紹介された。必要なのは、保険証と社会保障番号のみ。電話等の連絡や予約は必要なく、検査場に行って番号札を受け取り、あとはソーシャルディスタンスを守りながら自分の順番を待つだけだった。問診や登録、待ち時間も入れて1時間ほどで済んだのだが、あまりにもあっさりと終わったので拍子抜けしてしまった。

 今は検査結果待ち状態のため、自主的に隔離生活をしている。仮に陽性だった場合、感染経路は不明。外出先でマスクを外すのは食事時がほとんどだ。

 ブラジルでは、ワクチン接種が進み、新規感染や死者も激減しているが、気の緩みが新たなパンデミックにつながりかねない。もう一度、気を引き締めて感染対策を取るべきだと考えさせられた。

(S)