中国人亡命者、生物兵器情報を提供
春以降2人目
米情報機関が元中国軍軍人の支援を受け、中国の生物兵器開発計画に関する情報収集を進めていることが消息筋からの情報で明らかになった。
この元軍人は、中国から欧州に亡命し、欧州の治安機関の保護を受けている。中国情報機関が米政府に浸透していると考えているため、米中央情報局(CIA)など西側情報機関との協力には慎重だという。だが、中国の生物兵器計画について一部の情報を提供しており、その情報は米政府にも渡っている。中国脱出の経緯は明らかになっていない。
兵器への応用を視野に入れた中国の微生物研究について情報を提供したのは、これで2人目となる。今春、香港から米国に脱出した中国人ウイルス学者の閻麗夢氏は、メディアとのインタビューで、新型コロナウイルスは発生源とされる中国武漢市の武漢ウイルス研究所で作られたものであり、中国軍の研究所に保管されていた2種類のウイルスをもとにしていると主張している。
米国務省は、最新の報告で中国の秘密生物兵器開発計画について新たな情報を公表し、「米国は中国軍医療機関の毒物研究・開発に関するコンプライアンス(順守)に懸念を抱いている。軍事転用可能であり、生物学的脅威となる可能性がある。さらに米国は、中国が生物兵器禁止条約(BWC)第2条に従って、生物兵器戦計画を放棄したかどうかを判断する十分な情報を持っていない」と警戒感をあらわにしている。
トランプ政権高官は5月、中国が特定の民族・集団を攻撃できる生物兵器などの開発に極秘に取り組んでいると指摘した。この高官は「民族的少数派に生物実験が行われている可能性がある」と述べている。
中国軍は2017以降の出版物で、生物学を戦争の新領域と捉えていることが明らかになっており、将来の戦争で「民族遺伝子攻撃」が行われる可能性を警告する報告も出されている。






