辛い時こそ頭と体と心に栄養を与えてあげて


 仕事や生活の中で「辛(つら)い時こそ、頭と体と心に栄養を与えてあげてください」という言葉(健康長寿番組で耳にしたこと)が耳に留まった。確かにそうだな、と思った。大病をせずに、長生きするコツだという。

 頭の栄養とは、本などの活字を目にして、新聞や雑誌をよく読み、感心のあるネタ、そうでないものにも、アンテナを張って、今、世間で話題になっていることは何なのかを学び、感心させられた記事を切り抜き、ファイルにとじて、生活の中に活(い)かす。そうすることで“頭の体操”になる。また、知ることで、世間と自分とのつながりを自認し、他人との会話の元とすることができる。

 体の栄養とは、「まごわやさしい」(まめ、ごま、わかめ、やさい、さかな、しいたけ、いも)とか「さあにぎやかにいただく」(さかな、あぶら、にく、ぎゅうにゅう、やさい、かいそう<「に」は合いの手>、いも、たまご、だいず、くだもの)で必要な食品群をバランス良く食べることを言い表している。また、食事と共に、大切なのが週に3、4回の適度な運動。強過ぎると、ケガのもとになる。体調を整えるための休養・睡眠も規則正しい生活リズムを保つためには不可欠なことだという。

 心の栄養とは、誰かのためになっている、何かのため(趣味など)に生きている、という実感が持てるかどうか、ということだそうだ。地域活動とか町内会の役員、民生委員、児童委員など,家族だけでなく、周囲の人の“ために生きる”ことで、「自分も役に立っている」と自己肯定感を得ることができる。

 三つの栄養を無理なく、バランス良く取ることで、仕事で大失敗をして辛い時とか、伴侶や友人を失ったとか、悲しい時であっても、人生観を転換して、“楽しむ”ことができる。“三つの栄養”を取って、ワクワクするような生活をすることが、健康長寿の秘訣(ひけつ)だ、と言っている。

(和)