同盟のさらなる強化で一致、日米首脳会談「不平等」は議題にならず


貿易協定交渉は加速へ

 安倍晋三首相は28日午前、20カ国・地域首脳会議(G20サミット)出席のために来日しているトランプ米大統領と、大阪市内で会談した。両首脳は日米同盟のさらなる強化に取り組むことで一致。トランプ氏は日米安全保障条約が不平等だと不満を示していたが、会談ではそうした発言はなかった。北朝鮮核問題の解決に向け緊密な連携を継続していくとともに、2国間の貿易協定交渉を加速させていくことも確認した。

 日米首脳会談が開かれるのは異例の3カ月連続で、安倍首相は会談の冒頭、「短期間にこれだけ頻繁に日米首脳往来があることは強固な日米同盟の証しだ」と強調した。

 ホワイトハウスは声明で「両首脳は全世界で日米同盟協力を深化・拡大していくことを確認した」と指摘。具体的な措置として「日米同盟の技術的優位の維持」と「機密情報や技術共有を保護するシステムの強化」を挙げた。詳細は明らかになっていないが、ハイテク覇権を狙う中国を念頭に置いたものものと見られる。

 トランプ氏が来日直前に日米安全保障条約に不満を示す発言をしたことが波紋を広げているが、日本側は特に真意を確認するようなことはせず、議題に上らなかった。

 経済問題では、トランプ氏が対日赤字に言及したのに対し、首相は日本企業が対米投資を通じて雇用創出に貢献していることを説明。特に、直近の3カ月間で日本企業が16の対米投資を決めたことを強調し、トランプ氏はこれに謝意を示した。

 貿易交渉については、ウィンウィンの合意を目指すことで一致。閣僚レベルの交渉を加速させることを確認したが、交渉期限など具体的なタイムラインについては話し合われなかった。

 北朝鮮問題に対しては、国連安全保障理事会の制裁決議を完全に履行していくことを確認。首相は日本人拉致問題の解決を目指す日本の立場を説明し、トランプ氏はこれを全面的に支持した。

 緊迫化するイラン情勢も議題になり、首相は緊張緩和のために外交努力を続けると主張した。

(G20大阪サミット取材班)