トランプ氏支持者はメディアを信用せず 米シンクタンク調査


民主、共和の分断鮮明に

 米シンクタンクのピュー研究所が、50以上の調査から集めたデータを分析、民主党員のメディアへの信頼が依然高い一方で、トランプ大統領支持者のほとんどは、信頼していないことが明らかになった。

 分析によると、トランプ氏への支持が強いほど、メディアに対する不信感が強まる傾向にある。

 また、政治に対する知識が豊かなほど、この分断は強まっている。政治へ強い関心を持つ民主党員の91%が、ジャーナリストは国民の利益に沿って報道していると考えている一方で、共和党員では、わずか16%しかいない。

 ジャーナリストは高い倫理基準を持っていると考えるのは共和党員のうちわずか20%、メディアは国民の利益に奉仕していると考えるのは30%にすぎない。一方、民主党員の間では、76%がメディアは国民の利益に奉仕していると考え、64%がジャーナリストは高い倫理基準を持っていると考えている。

 ところが民主党員も、報道の公平性には懐疑的で、民主、共和双方を公平に扱っていると考えるのはわずか37%だった。共和党支持者では12%に低下する。

 ワシントン・タイムズなどで政治記者を務め、現在、サウスカリフォルニア大学アネンバーグ・メディア・センター所長のクリスティナ・ベラントーニ氏は、メディアとトランプ氏との間に対立があることを認めた上で、「メディアは信頼を取り戻す必要がある。このままではさらに、支持は下がる」と警鐘を鳴らした。

(ワシントン・タイムズ特約)