解釈入り乱れる与党の総選挙惨敗
韓国紙セゲイルボ
「国民の幸福感」欠如の結果
与党の惨敗で終わった4・13総選挙の敗因をめぐって解釈が入り乱れている。政府・与党の傲慢(ごうまん)と不通という主張や、経済政策失敗に対する報復という分析もある。どれも正しいだろう。
しかし、視野をちょっと広げると、傲慢と不通と経済を全部含む「国民幸福」次元の話になる。総選挙惨敗は一言で言って、不渡りになった国民幸福の結果だ。それが後退したとすれば、幸福を約束した大統領側に票は入れにくいだろう。
朴槿恵(パククネ)大統領は就任の第一声で、「力を合わせて、国民幸福、希望の新しい時代をつくろう」と訴えて、国民幸福時代を宣言した。
朴大統領は就任後、光化門広場に行って「希望の福袋」を広げたが、中身の大部分は大統領府へ持ち帰ってから解決策を見いだすとした。しかし今まで何の知らせもない。どこに消えたのか。
朴大統領は以前、「国がうまくいって国民が幸せになることが自分の目的だ」と言ったが、国民の幸福感はどん底だ。もちろん「大統領一人だけの誤りなのか」と反問する人もいるだろう。理念で分裂した社会、ことごとに足を引っ張る野党の態度は幸福の障害物であることは明らかだ。その点は百回認める。かと言って大統領の責任が軽くはならない。理念の反対側、政界の向こうにいる人まで包容することが大統領の責務だからだ。
大統領府を見よ。敵味方で穏やかな日がない。与党内でも派閥争いが広がっている。これで経済と民生を進められるわけがない。
幸福の青い鳥は家の軒下に住むという。騒々しい家で青い鳥がどうして巣を作れるだろうか。国政最高責任者の大統領からまず変わらなければならない。
今回の総選挙敗北はセヌリ党の惨敗ではない。大統領の明白な敗北だ。選挙敗因の水の流れを遡って行けば、大部分、大統領につながり接している。
こういう立場で大統領が熱心に報告書を読んで国政を取りまとめるからといって、国民の幸福感が高まるだろうか。報告書の束の中には青い鳥はいない。むしろ報告書の外側にいる。
幸福は国民と交わって疎通することにある。自派閥だけでなく、野党まで包容するところにこそ、存在するのである。
(ペ然國(ペヨングク)首席論説委員、4月22日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。