首相、「令和」は改憲議論の時代


国民の手で新憲法制定を 推進大会

 超党派の改憲派議員で構成する「新憲法制定議員同盟」(会長・中曽根康弘元首相)主催の「新しい憲法を制定する推進大会」が23日、東京・永田町の憲政記念館で開かれ、約1200人が参加した。

平沢勝栄衆院議員

安倍晋三首相のメッセージを代読する自民党の平沢勝栄衆院議員=23日午後、東京・永田町の憲政記念館

 外遊中の安倍晋三首相はメッセージを寄せ、「平成は自衛隊への国民の信頼が揺るぎないものになった。憲法に自衛隊と明記し、違憲論争に終止符を打つ」と強調。そして「令和元年という新しい時代のスタートラインに立って、この国の未来像について真正面から議論する時代に来ている」と述べ、踏み込んだ改憲論議を国民に呼び掛けた。

 27日で101歳を迎える議員同盟会長の中曽根氏は会合を欠席、メッセージを寄せた。その中で憲法について「日本民族の歴史・伝統・文化を普遍的価値とし、時代の変化を巧みに捉え、すべての国民が共に歩む道しるべとなるものだ」とした上で、「真に日本国民の手による日本国民のための憲法を制定すべき時だ」と訴えた。

 このほか、大会には与野党の国会議員らが参加。自民党の下村博文憲法改正推進本部長は「憲法議論で日本の将来に責任を持ち、より良い憲法を目指していく流れを令和の時代につくり、早く実現できるよう努力する」と述べた。

 また、公明党の魚住裕一郎参議院会長は「国民投票は非常に繊細なため、憲法議論を深め合意形成を図ることが一番重要だ」と強調。日本維新の会の石井苗子女性局長は、日本で国民投票が一度も行われていないことについて「本当に国民主権と言えるのか。主権者の意識を育て、日本の民主主義を一歩前進させていかなくてはならない」と訴えた。