外相に林芳正氏起用首 相意向 岸田派の実力者


林芳正・元文部科学相

林芳正・元文部科学相

 岸田文雄首相は6日、外相に林芳正・元文部科学相を起用する方針を固めた。外相だった茂木敏充氏の自民党幹事長就任に伴い首相が4日から外相を兼務しており、10日の第2次岸田内閣発足に合わせて任命する。

 林氏は首相率いる岸田派ナンバー2の座長。2012年の党総裁選に出馬した経験もあり、派内には首相候補として期待する声がある。1995年の参院選で初当選し、5回連続当選。10月の衆院選で山口3区からくら替え出馬し当選した。防衛相、農林水産相、文科相などを歴任した政策通として知られる。

 基軸とする日米同盟のさらなる強化に加え、経済・軍事両面で影響力を増す中国との安定した関係構築が急務となる。元徴用工をめぐる問題などで関係が悪化した韓国、北方領土問題を抱えるロシア、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮など課題は山積している。安定感のある林氏の起用で、内閣の基盤を強化する狙いがあるとみられる。