離島防衛へ排水性など向上 陸自、新小銃公開


 防衛省・陸上自衛隊は18日、新たに導入する口径5・56ミリの20式小銃と、9ミリ拳銃を報道公開した。中国の海洋進出などが続く中、離島防衛を念頭に、排水性や、防錆性、火力性能が向上し、射程の延長や頬・肩当の可変式などの性能も高まった。今後、水陸機動団や、各方面隊の普通科部隊などへ優先的に導入する。

「20式5・56㍉小銃」(左)と「9㍉拳銃SFP9」

公開された新しい「20式5・56㍉小銃」(左)と「9㍉拳銃SFP9」=18日、東京・市ヶ谷の防衛省(川瀬裕也撮影)

 現有の小銃は1989年、拳銃は82年から採用されており、それぞれ31年、38年ぶりの更新となる。防衛省は今年度に新小銃3283丁と、新拳銃323丁の取得を予定している。

 新小銃は豊和工業(愛知県清須市)が製造。30連発が可能で、発射の切り替え装置には「ア(安全)・タ(単発)・レ(連射)」の刻印がある。小銃の前部に持ち手があることで操作性も良くなった。

 一方、新拳銃はドイツのヘッケラー&コッホ社製で15発入り。グリップを握りやすくしたり、片手での弾倉排出を可能にした。