南モンゴル支援で議連、自民有志設立
会長に高市早苗氏
南モンゴル(内モンゴル自治区)における中国の同化政策などに対抗するモンゴル人を支援するため、高市早苗前総務相、上野宏史衆議院議員ら自民党の有志議員は21日、「南モンゴルを支援する議員連盟」(仮称)を発足させた。同自治区出身者らによると、南モンゴルを支援する国会議員連盟の創設は世界初。
衆院議員会館で行われた設立総会で会長に選出された高市氏は、「中国共産党政府が内モンゴルと呼ぶ南モンゴルで大変深刻な人権弾圧、迫害が発生している。これは中国への内政干渉ではなく国際問題だ」と強調。日本の南モンゴル出身留学生などにも中国当局の圧力がかかっていることを挙げ、「私たち日本人は日本国の法律に従って彼らの安全を守り抜く責務がある」と述べた。
「南モンゴルを支援する歴史的意義」と題して講演した楊海英静岡大学教授は、教育の中国語への切り替え政策や当局の対応を理由として公務員らが命を絶ったことについて「第二の新疆となりつつある」と指摘。さらに同胞の国であるモンゴル国に対しても、中国政府が国境地帯に人民解放軍を展開させるなど圧力をかけていると非難した。また、同議連に対し「既存のモンゴル国との議連と南モンゴルを支援する議連が一致団結して支援してほしい」とも述べた。
同議連は今後、日本ウイグル議連などと連携し、少数民族や民主派への弾圧を続ける中国政府に抗議する国会決議の採択を目指す。