「被害者意識」の背景に革命理論 仲村覚氏


世日クラブ

沖縄問題で仲村覚氏が講演

 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良〈ゆずる〉・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が14日、都内で開かれ、一般社団法人日本沖縄政策研究フォーラム理事長の仲村覚氏が「沖縄はいつから日本なのか~誰も気が付かないもう一つの日本共産革命理論~」と題して講演した。

仲村覚氏

沖縄問題で講演する仲村覚氏=14日、東京・文京シビックセンター(加藤玲和撮影)

 仲村氏はまず、「明治維新で琉球国が滅ぼされた」という、戦後に作られた歴史観によって沖縄の被害者意識が生み出されていることを説明。その上で「沖縄の歴史を誰が一番研究しているかというと中国共産党。その次には左翼だ。これ(被害者としての歴史観)は彼らにとっての共産革命理論になっている」と強調した。

 また、沖縄の翁長雄志知事が2015年9月に国連人権理事会で「Self-Determination」(民族自決権)という英単語を使ったことに触れ、「沖縄県民という先住民が日本政府から弾圧されていると言っているようなものだ」と批判。さらに、同年2月には、地元紙に「沖縄の自治拡大案」として、憲法9条が改定された場合には、日本からの独立を検討すべきだとする琉球大学教授の主張が掲載されたことを紹介した。

 講演に先立ち、あいさつした世日クラブの近藤会長は「中国の核心的利益は南シナ海から台湾、尖閣諸島、そして沖縄。ここを全部、自分たちの固有の領土だと主張してはばからない」と、中国に対する警戒感の必要性を訴えた。