接種で思わぬアクシデントーフィリピンから


地球だより

 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及で、個人が世界に向けさまざまな情報を発信できるようになった。フィリピンではフェイスブックが人々のコミュニケーションツールの中心となっており、最近では新型コロナウイルス用のワクチン接種の様子を記録した動画を投稿する人も多く見掛けるようになった。

 最近、話題になったのがマニラ首都圏で接種を受けたある女性の動画で、単に記念に撮影していただけだったのだが、あとから映像をよく確認してみると驚きの光景が映っていた。

 医療従事者が女性に話し掛けながら、和気あいあいとした雰囲気で接種が進むのだが、注射針を二の腕に刺したあと、なぜかワクチンを注入せずに、そのまま注射針を引き抜いて終わらせてしまったのだ。

 ネット上では、ワクチンを節約して横流ししているのでは?などさまざまな臆測が流れた。ワクチン接種に対する根強い不信感に拍車を掛けてしまった格好だ。これに対し保健省長官は、「医療従事者が連日の接種で疲れていることを理解してほしい」と述べ、単なるケアレスミスだと強調。さまざまな臆測を否定した。

 政府は、クリスマスまでに大半の国民に接種を行い、集団免疫の獲得を目標としている。7月には日本政府が寄付する100万回分のアストラゼネカ製ワクチンが到着する予定で、さらに接種を加速させる構えだ。

(F)