米メディアがトランプ氏への厚遇ぶり報道
「ほぼ観光客」「伝統衝撃与えた」
米メディアは26日、国賓として来日したトランプ大統領に対する日本側の厚遇ぶりを大きく報道。トランプ氏がこれにどう振る舞ったかにも注目した。
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、トランプ氏が首相と千葉県のゴルフ場を訪問したり、相撲観戦後、東京・六本木の炉端焼き店で、和牛ステーキを楽しんだことなどを紹介し、「トランプ氏はほとんど観光客として日本で最初の1日を過ごした」と指摘。また、トランプ氏がビジネスマン時代の2007年に、プロレスのリング上で他の実業家の頭をそり上げるパフォーマンスを演じたことに触れ、「テレビスターとして有名だったトランプ氏としてはやや抑制されたものだった」と相撲観戦時のトランプ氏の落ち着いた振る舞いをやゆした。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(同)は、近年、大相撲で外国人力士の活躍が目立つ中、見慣れない観客が増え、地元のファンを残念がらせていると指摘。トランプ氏が座布団ではなく、椅子に座って観戦したことに触れ、「すでにアイデンティティー危機に直面している相撲の伝統に衝撃を与えた」と評した。
CNNテレビは、日本側のトランプ氏に対する厚遇について、首相が日米関係を円滑にするために「トランプ氏と密接な個人的関係を築くことを目的としていた」と説明。その上で北朝鮮の短距離ミサイル発射についてトランプ氏が国連決議に違反しないとの考えを表明したことを取り上げ、「外交において個人的関係を重視するトランプ氏に対するこうした取り組みは、結果を生み出さないことがある」と皮肉るなど、批判的に報じた。
(ワシントン 山崎洋介)