トランプ氏、NATO事務総長と会談
加盟国に国防費増要求
トランプ米大統領は2日、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長とホワイトハウスで会談した。トランプ氏は「米国がNATOの国防支出の大部分を占めている」と述べ、NATO加盟各国にさらなる国防費の増額を要求した。
会談でストルテンベルグ氏は「国防支出の増額は私にとって最優先事項だ」と表明。2016年から20年までに、各国による国防支出の増加が合計で1000億㌦になると語った。
トランプ氏は、自身の就任以来、NATOの国防支出が「ロケットのように上昇した」と評価しつつも、「米国一国に頼るべきできない」と不満も表明した。
特にドイツについては、「正直言って、応分の負担をしていない」と名指しで批判。NATO加盟国が国内総生産(GDP)の2%を国防費に充てる目標を掲げていることを踏まえ、「ドイツの国防費は1%に近い」と指摘した。
NATOは3~4日にワシントンで外相会合を開く。米国務省高官によると、ロシアの脅威への対応が取り上げられ、中距離核戦力(INF)廃棄条約の問題や加盟国の国防費負担について議論される。
(ワシントン 山崎洋介)