ロシア疑惑、米大統領弾劾への支持低下


米CNN世論調査

 米CNNテレビは20日、ロシアによる2016年米大統領選介入疑惑をめぐり、大統領の弾劾を支持する人の割合が36%で、昨年12月の前回調査から7ポイント低下したとする世論調査(13~17日実施)の結果を発表。昨年6月に質問を開始して以来、過去最低となったとした。

トランプ米大統領

トランプ米大統領(EPA時事)

 CNNによると、民主党支持者による弾劾支持が80%から68%に低下したことが大きな要因だとした。民主党のペロシ下院議長は11日、米紙のインタビューで、トランプ氏の弾劾について「国家を分断する」などとして反対する考えを示していた。

 一方、米紙USAトゥデーは18日、有権者の50%がモラー特別検察官による捜査を「政治的な魔女狩り」と見なしているという世論調査(13~17日実施)の結果を発表。捜査を「公正で正確だと十分信頼できる」と考える有権者は28%で、昨年12月から5ポイント低下した。

 モラー氏は2017年5月に任命されて以来、これまで34人を起訴したが、最大の焦点となるロシア当局とトランプ陣営の共謀やトランプ氏による司法妨害を裏付ける証拠は明らかにされていない。こうしたことから、トランプ氏への弾劾やロシア疑惑についての捜査をめぐって世論が変化していることがうかがえる。

(ワシントン 山崎洋介)