米上院委、次期国務長官にポンぺオ氏僅差で可決
米上院外交委員会は23日、ポンぺオ中央情報局(CIA)長官を次期国務長官に起用する人事案を僅差で可決した。本会議で今週中にも承認される見通しとなった。
週内にも本会議で承認
外交委の採決は、賛成11(代理投票1を含む)、反対9、無効1だった。否決される見通しが強まっていたが、反対を表明していた共和党のランド・ポール議員が採決直前に賛成に回った。国務長官の人事案が外交委で否決されれば、少なくとも1925年以降では初という極めて異例の事態となったが、直前で回避された。
上院本会議では、数人の民主党議員が賛成を表明していることから、ポンぺオ氏の次期国務長官就任はほぼ確実とみられている。ワシントン・ポスト紙によると、共和党執行部は、北大西洋条約機構(NATO)外相会合が開催される27日までの承認を目指しているという。
ポール議員はツイッターで、採決直前にトランプ大統領やポンぺオ氏と面会したと投稿。賛成に転じた理由について、ポンぺオ氏がトランプ氏の「イラク戦争は間違いだった」「アフガニスタンへの米国の関与を終了させる」などの考えに同意したことを挙げた。
上院外交委の構成は共和党11人、民主党10人。このうち民主党議員は、ポンぺオ氏が2015年のイラン核合意に反対する発言をしていたことなどを理由に反対もしくは棄権した。
(ワシントン山崎洋介)