トランプ大統領、軍事支出増など呼び掛け
きょう一般教書演説
トランプ米大統領は30日、就任後初となる一般教書演説を行う。
ホワイトハウスのスタッフがワシントン・タイムズ紙に語ったところによると、演説内容は「闘争的な内容よりも、歩み寄りや超党派的な基調」になるとみられる。民主党に対し、追加の軍事支出や公共投資への支持を呼び掛けるという。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、トランプ氏が「1兆㌦規模のインフラ整備計画について、適切かつ速やかに実行する姿勢を改めて示す計画だ」とある高官が述べたとした。医療保険制度にはあまり触れないものの、トランプ政権が「公衆衛生上の緊急事態」と宣言した鎮痛剤オピオイドの乱用問題には言及する予定だという。
歴史的に低水準の支持率の中、白人労働者層などこれまでの熱心な支持者たちだけでなく、より多数の米国民に向けて訴え掛ける内容になるかも注目される。
トランプ氏は、これまで批判的だった世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席。そこで環太平洋連携協定(TPP)復帰を検討することを表明するなど、現実路線へ転換する姿勢も見せている。
ギングリッチ元下院議長は「(昨年末の)減税法案の成立とスイス(ダボス会議)への訪問で、トランプ氏はかなり大統領らしくなった。(一般教書演説では)国家のリーダーとして、国民を一つにするような提案を期待したい」と28日付ワシントン・ポスト紙に語った。
(ワシントン山崎洋介)