コスタリカで大統領選 決選投票の公算


6日、サンホセでコスタリカ大統領選の投票をする人々(AFP時事)

 中米コスタリカで6日、現職の中道左派カルロス・アルバラド大統領の任期満了に伴う大統領選挙が行われた。25人が立候補する乱戦となっているが、中間集計では当選に必要な有効票の40%以上を獲得する候補は出ておらず、上位2人による決選投票入りの公算が大きい。

 選管の中間集計によると、開票率70・8%の時点で首位は、中道右派・国民解放党(PLN)のホセ・マリア・フィゲレス元大統領(67)で得票率は27・3%、次点には中道右派のロドリゴ・チャベス前財務相(60)が得票率16・6%で続いている。

 右派でキリスト教福音派の支持を受けるジャーナリストのファブリシオ・アルバラド氏(47)が得票15・2%で3位。アルバラド氏は、2018年の大統領選挙で決選投票に進出した。

 選挙の争点は、汚職問題、高い失業率とインフレなど。

 コスタリカの主な収入源は観光業だが、新型コロナウイルスのパンデミックによる影響で観光業が深刻な打撃を受けた。失業率は14・4%で貧困率も23%と高く、現政権に対する国民の不満が高まっていた。中道左派の与党候補への得票率は低く、政権交代は確実。

 決選投票は4月3日に行われる。就任は5月8日。任期は4年で再選はできない。

(サンパウロ 綾村悟)