世界遺産の村で洪水 観光客が避難 ペルー


21日、豪雨と洪水の被害に見舞われた、南米ペルーのマチュピチュ村(EPA時事)

 インカ帝国の遺跡で「空中都市」とも呼ばれる南米ペルー・マチュピチュ近くの村で21日、アルカマヨ川の氾濫による洪水と土砂崩れで、これまでに住民1人が死亡し、数百人の観光客が避難する事態になった。政府系アンディナ通信などが報じた。

 現地からの報道によると、3件のホテルで浸水などの被害が確認されており、一部の地域で鉄道や橋が不通になっている。ペルー観光局は、消防局などの協力を得て、鉄道が不通になっているために身動きが取れなかった国内外889人の観光客を鉄道が運行可能な場所まで誘導した。

 マチュピチュは、ペルー南部のアンデス山脈の山麓、標高2490㍍の高地に位置するインカ帝国時代の遺跡で、「インカの失われた都市」などと呼ばれる。遺跡自体には被害はなかった。

(サンパウロ 綾村悟)