公立学校で「過激な左翼教育」、ペンス前米副大統領 WT紙に寄稿


ペンス氏(EPA時事)

 ペンス前米副大統領は21日付のワシントン・タイムズ紙に寄稿し、新型コロナウイルスの感染拡大を通し、学校再開を遅らせる教職員組合や左翼的な教育内容など公立学校の問題が明らかになったとして、保護者が子供の通う学校を選べるようにする「スクールチョイス(学校選択)」政策の推進を訴えた。
 ペンス氏は、教員組合や教育官僚が新型コロナの感染拡大を政治利用し、「(学校再開を求める)米疾病予防管理センター(CDC)の指針に反して学校の閉鎖を継続するよう働き掛けつつ、納税者からより多くの補助金を引き出してきた」と批判。また、自宅でのオンライン学習が拡大し、保護者が子供の授業内容を見る機会ができたことにより、「多くの親は、公立学校の主な使命がもはや米国の若者を教育することではなく、過激な左翼の政治的イデオロギーを彼らに教え込むことであることを懸念している」と教育内容を問題視した。

 ペンス氏は、こうしたことが公立学校離れを生み、国勢調査局によると学校に通わず教育を受ける「ホームスクーリング」を行う生徒が3倍になり、多くの私立学校で、入学者数が記録的な水準に急増していると指摘した。ただ、公立学校が閉鎖されている期間、裕福な家庭は直ちに対面式の授業を継続している私立学校に転校できたが、中間層や貧困層は取り残されたとし、学費支援の拡大を訴えた。

 ペンス氏は「目標は公立や私立、宗教系学校、ホームスクールであろうと、信仰や住む場所、親の収入に関係なく、すべての子供が可能な限り最高の教育を受けられるようにすることだ」と強調。その上で、「スクールチョイスは、リベラル派がわが国の若者の心を有毒な反米の嘘(うそ)で満たすために税金を使うことを止(や)める」として、同制度の推進を主張した。

(ワシントン・山崎洋介)